職業訓練の役に立つ話

【2026年最新】職業訓練人気ランキング(302講座調査)

2026年1月1日

【2026年最新】職業訓練の人気ランキングを東京都の民間委託訓練302講座から徹底分析しました。

なお、本記事の「2026年版」は、2026年1月時点で確認できる「2025年1月~2025年12月開講分(1年間)」の応募状況を集計したものです。

結論から言うと、2026年は「CAD・宅建不動産」が応募倍率1.18倍で最も人気が高く、「簿記会計・社会保険総務」が1.14倍で続きます。一方、「介護初任者研修」は0.56倍と大幅な定員割れが続いています。

全体の平均倍率は0.97倍。以前のような「狭き門」状態から変化し、比較的受講しやすい環境になっています。この記事では、応募倍率・コース数・応募者数を11分野に分類して比較し、あなたが狙うべきコース選びの参考情報を提供します。

調査期間:1年間(2025年1月~2025年12月開講分まで)
訓練種類:東京都民間委託訓練
コース数:302講座
総定員数:7,482名
総応募者数:7,254名
合格者数:5,998名
平均応募倍率:0.97倍
※倍率は「応募者数 ÷ 定員」(小数第2位を四捨五入)で算出しています。
データ出典:TOKYOはたらくネット

掲載講座のうち、分野に該当しない16講座と、4月開講の1年講座は集計対象から除外し、残り302講座を11種類の分野別に分類して集計しています。

過去のランキングは以下より参照できます。

【2022年】職業訓練人気ランキング
【2020年】職業訓練人気ランキング
【2019年】職業訓練人気ランキング
【2018年】職業訓練人気ランキング
【2017年】職業訓練人気ランキング

 

【2026年版】職業訓練コース別人気ランキング

調査内容:東京都民間委託訓練の応募倍率
調査期間:2025年1月開講~2025年12月開講分まで
調査方法:302科目を11種類の分野に分類して比較
※コース名の右側の数字は募集コース数

種類別のランキングは以下の通りです。※それぞれコース名をクリックすると詳細ページが表示されます。

コース種類 定員 応募者 倍率
1位 CAD・宅建不動産 (17) 400 472 1.18
2位 簿記会計・社会保険総務 (48) 1,241 1,409 1.14
3位 貿易・国際ビジネス (11) 275 309 1.12
4位 WEB制作 (57) 1,519 1,621 1.07
5位 観光トラベル (10) 292 307 1.05
6位 フードビジネス、栄養士 (17) 307 311 1.01
7位 プログラミング (34) 736 653 0.89
8位 パソコン・オフィス (61) 1,583 1,371 0.87
9位 ネットワーク・セキュリティ (9) 221 179 0.81
10位 医療事務 (26) 640 471 0.74
11位 介護初任者研修 (12) 268 151 0.56
合計 全302講座 7,482 7,254 0.97

ランキング上位の分析と2026年のトレンド

1位:CAD・宅建不動産(応募倍率 1.18倍)

2026年のランキングで最も応募倍率が高かったのは、CAD・宅建不動産分野でした。2022年時点では中位に位置していた分野ですが、今回はトップに上昇しています。

この分野は以下の2つを同時に学べる点が特徴です。

  • CADによる図面作成という実務スキル
  • 宅地建物取引士という国家資格

「職種や業界が比較的明確なスキルを身につけたい層」から支持されていると考えられます。建設・不動産業界は、世界的な景気変動の影響を受けつつも、都市部を中心に一定の需要が続いています。そのため、将来像を描きやすい分野として選ばれている可能性があります。

2位:簿記会計・社会保険総務(1.14倍)

2位は、簿記会計・社会保険総務です。倍率は1.14倍と、定員を上回る応募があり、安定した人気を維持しています。

この分野は、一般事務に比べて「経理」「総務」「労務」といった専門性を伴う事務職を目指せる点が特徴です。業種を問わず必要とされるスキルであるため、景気や国際情勢の変動に左右されにくい職種として選ばれている側面があります。

3位:貿易・国際ビジネス(1.12倍)

3位には、貿易・国際ビジネス分野が入りました。倍率は1.12倍と、こちらも安定した応募状況です。

近年は、インバウンド需要の回復、国際物流の再編、円安局面の長期化など、国際取引を取り巻く環境が変化しています。そうした中で、語学力と実務を同時に学べる職業訓練は、明確な目的を持つ応募者に支持されていると読み取れます。

WEB制作は4位に後退(1.07倍)

2022年に応募倍率2.29倍で1位だったWEB制作は、2026年では4位(1.07倍)となりました。

依然として定員超過ではあるものの、以前のような高倍率からは大きく落ち着いています。これは以下の要因が重なった結果と考えられます。

  • WEB制作スキルの学習機会が増えたこと
  • 在宅・副業ブームが一巡したこと
  • IT分野内での志向の分散

人気がなくなったというより、「特別に競争率が高い分野ではなくなった」と表現するのが適切でしょう。

フード関連講座の増加と、介護分野の低倍率

2026年の特徴として、フードビジネス・栄養士関連の講座が新たに増えた点が挙げられます。応募倍率は1.01倍と高くはありませんが、一定の需要が確認できます。

一方で、介護関連講座は依然として倍率が低い状態が続いています。人材需要が高い分野であるにもかかわらず応募が伸びない点は、2022年から大きく変わっていません。

応募倍率から見る「受かりやすいコース」「競争が激しいコース」

ここでは、実際にコース選びで迷っている方向けに、倍率の観点から整理します。

倍率1.0倍以上:ある程度の対策が必要

倍率1.0倍以上のコースは、定員を超える応募があるため、選考で落ちる可能性があります。以下のコースが該当します。

  • CAD・宅建不動産(1.18倍)
  • 簿記会計・社会保険総務(1.14倍)
  • 貿易・国際ビジネス(1.12倍)
  • WEB制作(1.07倍)
  • 観光トラベル(1.05倍)
  • フードビジネス、栄養士(1.01倍)

これらのコースを狙う場合は、面接対策や志望動機の準備をしっかり行うことをおすすめします。ただし、倍率1.0倍台前半であれば、極端に狭き門というわけではありません。

倍率1.0倍未満:比較的受かりやすい

倍率1.0倍未満のコースは、定員に対して応募者が少ない状態です。以下のコースが該当します。

  • プログラミング(0.89倍)
  • パソコン・オフィス(0.87倍)
  • ネットワーク・セキュリティ(0.81倍)
  • 医療事務(0.74倍)
  • 介護初任者研修(0.56倍)

これらのコースは、しっかり準備すれば合格の可能性が高いと言えます。特に介護初任者研修は大幅な定員割れが続いているため、狙い目です。ただし、倍率が1.0倍未満でも選考自体は行われるため、「何も準備しなくて受かる」という意味ではありません。

倍率が低いコースは就職に不利?

「倍率が低い = 就職に不利」というわけではありません。

例えば、医療事務や介護は人材需要が高い分野です。倍率が低いのは、「応募者が少ない」だけであり、就職先がないわけではありません。むしろ、確実にスキルを身につけたい方には狙い目の分野と言えます。

一方で、プログラミングやパソコン・オフィスは、倍率が低い理由として「独学や他の学習手段が豊富」という側面があります。職業訓練を選ぶメリット(失業保険の延長、給付制限の解除など)を考慮して判断しましょう。

職業訓練コース数ランキング

ここでは募集の多いコース(分野)をランキングしています。コース数が多い分野は、それだけ受講のチャンスが多いと言えます。

調査内容:東京都民間委託訓練の応募数比較
調査期間:2025年1月開講~2025年12月開講分まで
調査方法:302科目を11種類のコースに分類して比較
※コース名の右側の数字は応募人数

コース種類 募集講座数 応募人数
1位 パソコン・オフィス 61 1,371
2位 WEB制作 57 1,621
3位 簿記会計・社会保険総務 48 1,409
4位 プログラミング 34 653
5位 医療事務 26 471
6位 CAD・宅建不動産 17 472
7位 フードビジネス、栄養士 17 311
8位 介護初任者研修 12 151
9位 貿易・国際ビジネス 11 309
10位 観光トラベル 10 307
11位 ネットワーク・セキュリティ 9 221

1番開催の多いコースは、やはりパソコン・オフィス関連です。事務職をはじめ、どのような仕事に就くにもパソコン操作は必須スキルとなっており、WordやExcel、PowerPointなどの基本から応用までを学ぶコースが毎月数多く開催されています。

2位のWEB制作も57コースと非常に多くの募集が行われています。応募人数で見ると「1,621人」と全分野の中で最も多く、依然として多くの求職者がWEBスキルに関心を持っていることがわかります。募集回数も多いため、学ぶチャンスが広い分野と言えます。

コース選びで失敗しないための3つのポイント

職業訓練のコース選びで迷っている方向けに、失敗しないためのポイントを整理します。

1. 倍率だけで判断しない

倍率が高いコースが「良いコース」とは限りません。自分が本当に就きたい職種、学びたいスキルを基準に選ぶことが最も重要です。

倍率が低くても、就職需要が高い分野(医療事務、介護など)は十分に狙う価値があります。

2. 訓練期間と失業保険の受給期間を確認する

職業訓練の大きなメリットは、ハローワークから「受講指示」を受けて訓練を受講する場合、訓練期間中は失業保険が延長され、自己都合退職の給付制限も解除される点です。

ただし、延長を受けるためには、訓練開始日時点で失業保険の残日数が一定以上必要になる場合があります。自分の残日数と訓練期間を照らし合わせることが重要ですので、ハローワークで必ず相談しましょう。

3. 実際に訓練校の見学会に参加する

多くの訓練校では、事前の見学会や説明会を実施しています。カリキュラムの内容、講師の雰囲気、教室の設備などを実際に確認することで、ミスマッチを防げます。

パンフレットだけでは分からない情報が得られるため、積極的に参加することをおすすめします。

よくある質問(FAQ)

Q1. 倍率1.0倍以下なら必ず合格できますか?

いいえ、必ず合格できるわけではありません。倍率1.0倍以下でも、選考は行われます。面接や筆記試験で「訓練を受ける意欲」「就職への本気度」が見られるため、しっかり準備することが重要です。

Q2. 人気コースでも合格のコツはありますか?

はい、あります。以下のポイントを押さえましょう。

  • 志望動機を具体的に説明できるようにする
  • 「なぜこのコースなのか」「修了後どう就職に活かすか」を明確にする
  • ハローワークの職業相談で事前にアドバイスをもらう

特に、倍率が高いコースでは「本気で就職を目指している」ことをアピールすることが合格のカギです。

Q3. 定員割れのコースは就職に不利ですか?

いいえ、定員割れのコースだからといって就職に不利ということはありません。例えば、医療事務や介護は人材需要が高い分野です。倍率が低いのは「応募者が少ない」だけであり、就職先がないわけではありません。

Q4. 2026年で最もおすすめのコースは何ですか?

一概には言えませんが、「就職需要」と「倍率のバランス」を考えると、以下のコースがおすすめです。

  • 簿記会計・社会保険総務:業種を問わず需要がある
  • CAD・宅建不動産:専門性が高く、就職先が明確
  • 医療事務:倍率が低く、需要が安定している

ただし、最も重要なのは「自分が本当にやりたい仕事」です。ハローワークで相談しながら決めることをおすすめします。

Q5. WEB制作の倍率が下がったのはなぜですか?

WEB制作の倍率が下がった理由は、以下が考えられます。

  • WEB制作スキルを学べる場所が増えた(オンライン講座、スクールなど)
  • 在宅・副業ブームが一巡し、現実的な就職を考える人が増えた
  • IT分野内で、プログラミングやデータ分析など他のスキルへの関心が分散した

ただし、依然として応募者数は多く、需要がある分野であることに変わりはありません。

Q6. 職業訓練を受けながら失業保険をもらうことはできますか?

はい、できます。ハローワークから「受講指示」を受けて職業訓練を受講する場合、訓練期間中は失業保険の受給期間が延長されます。詳しくは、ハローワークの窓口で相談してください。

Q7. 複数のコースに応募することはできますか?

基本的には、1つのコースに絞って応募することが推奨されます。ただし、開講時期が異なる場合や、第一希望が不合格だった場合は、別のコースに再度応募することは可能です。詳しくはハローワークで確認しましょう。

まとめ

東京都で開催している「公共職業訓練(民間委託訓練)」の2026年(1年間)の応募状況をまとめました。

全体的な傾向として、平均応募倍率が0.97倍となっており、以前のような「狭き門(高倍率)」の状態から変化し、比較的受講しやすい環境になっています。定員割れしているコースも散見されるため、しっかりと対策をして臨めば合格の可能性は高いと言えます。

ランキングでは、不動産や経理といった「専門資格・実務スキル」に直結する分野が上位に来ました。一方で、以前圧倒的な人気を誇ったWEB制作やプログラミングは、コース数や応募者数は多いものの、倍率は1.0倍前後で安定しています。

職業訓練は、受講料無料で専門スキルを身につけられる貴重な制度です。倍率が下がっている今は、希望するコースを受講するチャンスでもあります。

職業訓練に興味があれば、まずは最寄りのハローワークで相談し、パンフレットを集めたり、実際に訓練校の見学会に参加してみることを強くおすすめします。自分に合ったコースを見つけ、再就職への第一歩を踏み出しましょう。

 

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