「ネットワークエンジニア」とか「インフラエンジニア」って聞くと、なんか難しそうですよね。私も最初はそう思っていました。
でも、ちょっと考えてみてください。あなたが今見ているこのページ、昨日見たYouTube、さっきやったネットショッピング。これ全部、誰かが作ったネットワークとサーバーの上で動いています。Wi-Fiが繋がらないだけでイライラしませんか?あの「当たり前に繋がる」を作っているのが、インフラエンジニアです。
この職業訓練では、その「繋がる仕組み」をゼロから学びます。サーバーとかネットワーク機器とか、実際に触りながら覚えていくので、本を読むだけの勉強とは全然違います。
ちなみに、2030年にはIT人材が大幅に不足すると指摘されています(経済産業省のDXレポートより)。つまり、今からこの分野に入っておけば、仕事に困ることはまずない。シンプルにそういうことです。
なお、この分野の職業訓練は、自治体や訓練校によって名称が異なり、
「Linuxサーバと情報システム科」
「AWS・サーバ・インフラセキュリティ科」
「ネットワーク・サーバ運用科」
「サイバーセキュリティ科」
といった名前で募集されていることがあります。
■目次
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対象者
こんな仕事を目指している人向けです。
- 企業内情報管理部門担当
- システム運用管理者
- 情報セキュリティ担当
- サーバ管理者
- システム開発エンジニア
- 企業内情報法務部門担当
- システム営業
「IT未経験なんだけど大丈夫?」という声、よく聞きます。結論から言うと、大丈夫です。応募条件は「情報通信技術に興味があり、サーバの技術と情報セキュリティの基礎を習得して、修了後関連職種に長期就職を希望する方」となっています。要は、やる気があればOKということです。
最近は「リスキリング」という言葉をニュースでよく見ますよね。要は「社会人の学び直し」のことです。飲食業や販売業から、30代・40代でIT業界に転職する人、実は増えています。国も5年で1兆円の予算をつけて支援しているくらいなので、今がチャンスと言えばチャンスです。
訓練内容
■例.Linuxサーバと情報システム科の訓練内容(3ヶ月コース)
このコースの目標は、企業の「DX化推進」に伴う「安全な情報通信技術者」を育てること。特に「セキュリティ意識」をしっかり持ち、今後出てくる新しい技術への対応力がある「情報システム能力」を身に付けた人材を目指します。
【学科】
- ネットワークプロトコル
- ネットワーク設計知識
- セキュリティマネジメント知識
- サーバ運用知識
- Linuxサーバ構築知識
【実技】
- Linuxサーバ構築実習
- データベース構築演習
- クラウド基盤運用演習
- ネットワーク機器設定演習
- セキュリティ技術演習
- サーバ構築総合演習
【就職支援】
- 自己理解
- 企業説明会・就職活動日
- 応募書類の作成指導
- 技術者経歴スキルシートの作成
- 面接と試験対策
- ジョブカードを活用したキャリアコンサルティング
「ネットワークプロトコル」とか「セキュリティマネジメント」とか、聞き慣れない言葉が並んでいますよね。正直、今は分からなくて当然です。3ヶ月かけて一つずつ覚えていくので、今この段階で理解しようとしなくて大丈夫です。
個人的に注目してほしいのは「クラウド基盤運用演習」が入っていること。今、企業のサーバーはどんどんクラウド(AWSとかAzureとか)に移っています。この流れはもう止まりません。クラウドを触った経験があるかどうかで、就職のしやすさが変わってきます。
あと「セキュリティ技術演習」も重要。今、セキュリティ人材は国内で約11万人足りていないと言われています(ISC2の調査より)。ランサムウェアとか、企業への不正アクセスとか、ニュースでよく見ますよね。あれを防ぐ仕事です。需要はこれからもっと増えます。
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主な取得可能資格
この訓練で目指せる資格はこちらです。
- 情報セキュリティマネジメント試験
- CCNA認定試験(200-301)
- LPI認定「Linux Essentials」
- LPIC-Level1
- LPI-Japan認定「LinuC-Level1」
CCNAって何?
シスコシステムズという会社、聞いたことありますか?ネットワーク機器では世界シェアNo.1の会社です。企業のサーバールームに入ると、だいたいシスコのルーターやスイッチが置いてあります。
CCNAは、そのシスコが「この人はネットワークの基礎ができてますよ」と認めてくれる資格です。IT業界では知名度が高く、求人票に「CCNA歓迎」と書いてあることも多いです。
【2025年時点の試験情報】
- 受験料:46,860円(税込)※受験料は為替により変動するため、最新情報は公式サイトを確認してください
- 試験時間:120分、約100問
- 合格ライン:825点/1000点くらい(公式非公開なので推定)
- 合格率:25〜30%くらいが目安とされることが多い
- 有効期限:3年(更新が必要)
2024年8月に試験内容が少し変わりました(v1.1へアップデート)。何が変わったかというと、AIとかクラウドとかゼロトラストの問題が追加されました。つまり、「ネットワークだけ分かればOK」という時代は終わりつつあるということです。
ちなみに「ゼロトラスト」って何?と思いますよね。簡単に言うと「社内だからって信用しない」というセキュリティの考え方です。昔は「会社のネットワーク内なら安全」と思われていましたが、今は社員のPCがウイルスに感染することもある。だから「全部疑ってチェックしよう」という発想です。
LPIC・LinuCについて
LPICとLinuCは、どちらもLinux(リナックス)の資格です。Linuxって何かというと、WindowsやMacと同じ「OS(オペレーティングシステム)」の一種。世界中のサーバーの多くがLinuxで動いています。無料で使えるので、企業のサーバーに採用されやすいんです。
LPICは世界共通の資格、LinuCは日本向けに作られた資格です。ぶっちゃけ、国内で働くならLinuCでも十分です。
- Linux Essentials:Linuxの入門資格
- LPIC-1 / LinuC-Level1:Linuxの基本操作ができる(2つの試験に合格で取得)
- 受験料:各15,000円(税別)
情報セキュリティマネジメント試験
これは国家資格です。IPA(情報処理推進機構)が実施しています。「セキュリティの基礎知識がありますよ」という証明になります。IT系の国家資格の中では比較的取りやすいので、最初の目標にするのもアリです。
主な就職先の業種、職種
インフラエンジニアが働く場所は、IT企業や通信会社が中心です。
気になる年収ですが、だいたいこんな感じです(doda、厚労省のデータより)。
- 未経験〜3年目:350〜450万円
- 3〜5年目:450〜600万円
- 5年以上(設計・構築担当):600〜800万円
- マネージャー層:800万円〜1,000万円超
仕事内容は、経験によって変わります。
- ヘルプデスク、サポートデスク
- サーバ・ネットワークの運用・監視・保守
- サーバ・ネットワークの構築
- システム設計、セキュリティ対策
- ITコンサルタントとして、お客のニーズを捉えた提案
※下にいくほど、スキルも年収も上がります。
未経験だと、最初は運用・監視やヘルプデスクからスタートすることが多いです。「なんだ、下っ端からか」と思うかもしれませんが、ここでの経験は後で絶対に活きます。障害が起きたときに「どこを見ればいいか」が分かるようになるからです。
今、特に給料が上がりやすいスキルはこの3つ。
- クラウド(AWS、Azure、Google Cloud):会社のサーバーをクラウドに移す仕事が激増中
- セキュリティ:攻撃が増えているから、守れる人が足りない
- 自動化(PythonやAnsible):手作業を減らせる人は重宝される
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訓練期間・費用
参考までに、「Linuxサーバと情報システム科」の場合はこんな感じです(訓練校によって異なります)。
- 訓練期間:3ヶ月(例:2025年12月1日〜2026年2月27日)
- 費用:テキスト代 12,400円
テキスト代だけで、あとは無料です。雇用保険を受給している方は、訓練中も失業手当をもらいながら学べます。「お金がないから学べない」という心配は、そこまでしなくて大丈夫です。
まとめ
インフラエンジニアは、未経験からでも入りやすい職種です。資格を取って経験を積めば、年収も上がっていきます。
ただ、正直に言っておきたいことがあります。
客先常駐が多いです。これは何かというと、自分の会社ではなく、お客さんの会社に派遣されて働くスタイル。周りは他社の人ばかりで、同じ会社の人は自分だけ、なんてことも普通にあります。「職場の人間関係をゼロから作るのが苦手…」という人には、正直キツいかもしれません。
あと、データセンターや監視業務だと夜勤もあります。24時間動いているシステムを誰かが見ていないといけないので、シフト制になることも。「絶対に日勤がいい!」という人は、就職先を選ぶときに確認してください。
ここまで読んで「うーん…」と思った人もいるかもしれません。でも、逆に言えば、こういう働き方が平気な人にはチャンスです。クラウド、IoT、DX、セキュリティ…インフラの仕事はこれからも増え続けます。
スキルさえ身につければ、この先ずっと仕事がある。それは間違いないです。
3ヶ月の訓練で、人生変わるかもしれません。「今の仕事、このままでいいのかな」と思っているなら、まず一歩踏み出してみてください。