不動産ビジネス関連を学ぶ職業訓練です。
ファイナンシャルプランナーや宅地建物取引士(宅建士)を主に取得するための勉強を行います。
不動産関連職は、住宅・土地の購入あるいは売買、賃貸を考えている客に接して、さまざまな要望に応えながら取引をまとめていく職業です。
今後、不動産ビジネスを考えている方であればオススメの職業訓練です。
訓練内容
■コース例1.不動産ビジネススキル養成科(5ヶ月コース)
※求職者支援訓練
不動産関連企業及び建築関連企業の営業職、事務職への就職を目指し、不動産取引における様々な知識の習得と顧客に対しての資産設計等の適切なアドバイスを行えるようになることを目標とする
科目 | 科目の内容 | 時間 | |
---|---|---|---|
学科 | 行事 | 入所式・オリエンテーション、修了式 | 4 |
安全衛生 | VDT作業における労働衛生管理のガイドライン(VDT作業管理、健康管理) | 3 | |
職業能力基礎講習 | 自己理解、職業意識、表現スキル、人間関係、対人スキル | 24 | |
金融資産運用 | 金融資産の運用方法、株式投資、預貯金等、投資信託、債権 | 27 | |
相続・事業継承(リスク管理) | 相続と法律、相続と税金の関係、保険によるリスク管理 | 30 | |
タックスプランニング | 所得税、法人税、消費税、税金の仕組み | 15 | |
ライフ・リタイアメントプランニング | 社会保険、年金の仕組み、老後の資産形成 | 21 | |
不動産 | 不動産の見方、不動作の取引、不動産関係の法令、不動産関係の税金 | 15 | |
権利関係 | 民法、借地借家法、不動産登記法、区分所有法 | 78 | |
宅地業法 | 宅地建物取引業法、業法の関係法令 | 42 | |
法令上の制限 | 都市計画法、建築基準法、土地区画整理法、国土利用計画法、農地法、宅地造成等規制法 | 36 | |
税法・不動産査定 | 税法、地価公示法、需給と取引の実務、不動産鑑定評価 | 12 | |
実技 | 資産運用提案の実践演習 | 金融資産運用、相続・事業継承(リスク管理)、タックスプランニング、ライフ・リタイアメントプランニング、不動産、提案書の作成、金融資産運用のアドバイス演習 | 35 |
権利関係の実践演習 | 権利関係法令(民法、借地借家法、不動産登記法、区分所有法)に基づく不動産取引権利関係の処理の仕方 | 45 | |
宅建業法の実践演習 | 宅地建物取引業法、同法の関係法令に基づく取引方法、重要事項説明書作成、不動産取引演習 | 42 | |
法令制限の実践演習 | 土地・建物の法令上の制限に関する手続き、建物の建築及び修繕、宅地の造成及び転用の規制に関する手続き、顧客への説明演習 | 27 | |
税法・不動産査定の実践演習 | 不動産取引における税金の算出、地価公示法、需給と取引の実務、不動産鑑定評価基準に基づく不動産査定の算出 | 12 | |
不動産取引の実務演習 | 受付業務、顧客への説明演習、顧客とのトラブルを未然に防ぐための紛争防止の演習、不動産現地調査の演習、価格査定、重要事項説明書の作成演習およびコンプライアンスの遵守演習 | 54 | |
その他 | 職場見学 | 建設業関連企業・不動産会社等見学予定 | 6 |
訓練総時間:528時間 |
■コース例2.不動産総合ビジネス科(3ヶ月コース)
※公共職業訓練
・宅地建物取引業に関連する法律の基本知識の習得
・不動産取引業務における資料作成・契約事項の手続きと各種プランニング技能を習得して、即戦力たる人材を育成し早期就職を目指す
科目 | 科目の内容 | 時間 | |
---|---|---|---|
学科 | 就職支援 | 応募書類の書き方、履歴書・職務経歴書の書き方・面接の心構え等キャリアコンサルティング等 | 12 |
職業能力基礎 | 自己理解、表現スキル、人間関係、職場内のコミュニケーション、ビジネスマナー | 18 | |
権利関係 | 民法、借地借家法、不動産登記法、区分所有法について | 78 | |
宅建業法 | 宅地建物取引業法及び同法の関係法令について | 42 | |
法令上の制限 | 都市計画法、建築基準法、土地区画整理法等、関連法令について | 36 | |
税法・その他 | 税法、地価公示法、需給と取引の実務、不動産鑑定評価について | 12 | |
実技 | 宅建直前演習 | 代理、共有、遺言、業務上の規制、手数料の算出、農地法、地価公示法等の説明、物件資料作成、業務知識の問題演習 | 81 |
住宅資料作成演習 | 建築材料、躯体、CAD 基本操作、描画、間取り図、平面図の作成 | 42 | |
不動産実務演習 | 現地調査方法、重要事項の説明と作成方法、媒介契約、不動産鑑定評価基準に基づく査定、物件案内の方法、報酬計算 | 45 | |
訓練掃除間:336時間(学科198時間、実技168時間) |
主な取得可能資格
◆宅地建物取引士(宅建士)
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
平成26年11月 | 192,029人 | 33,670人 | 17.5% |
平成27年11月 | 194,859人 | 30,028人 | 15.4% |
平成28年11月 | 198,463人 | 30,589人 | 15.4% |
※国家資格である宅地建物取引士は、宅地または建物の売買、貸借等の取引に対しての重要事項の説明等が行える不動産取引法務の資格です。
宅地建物取引士にしかできない仕事も多く、また事務所ごとに従業員の5人に1人以上の割合で専任の宅地建物取引士を置くように法律で義務付けられています(設置義務)。
そのため、宅建資格は就職や転職の際に強力な武器となります。
◆FP技能士検定
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
平成29年1月 | 16,123人 | 6,346人 | 39.4% |
ファイナンシャルプランナーの資格は、節約から税金、投資、住宅ローン、不動産、教育、老後、相続まで幅広くお金についての資格です。
当然不動産関係の仕事に就く場合に、この資格があれば強みになるでしょう。
※ファイナンシャルプランナーを学ぶ職業訓練あります。
・ファイナンシャルプランナーの職業訓練と資格
主の就職先の業種、職種
不動産業における営業職及び事務職
住宅・不動産会社、住宅メーカー、建設会社など
まとめ
不動産関連ビジネスに就きたいと考えている方であればオススメの職業訓練です。
資格では人気の高い宅地建物取引士ですが、合格率は非常に低く15%程度です。
独学や通信教育で合格するにはなかなか難しい資格ではあるので、職業訓練に通い短期集中的に勉強して取得する方が合格率は高いといえます。
ただ気をつけなければならないのが、宅建の試験は年1回11月に行われるということ。
いつのタイミングで訓練が修了するのか確認していないと、試験までブランクを作ってしまう可能性もあります。なるべく修了と同時に受けられるタイミングがベストです。
不動産ビジネスでの働き方としては、お客に合わせて仕事をすることが多いため、休日は不規則な場合もあります。主に火曜、水曜が多いです。
給与については、基本給の他に売上に応じた歩合給がつく場合もあります。
今後はよりお客の要望に応えられうようなコンサルタント的な役割が増えてきそうです。
※宅地建物取引士(宅建士)ですが、2015年(平成27年)4月1日から宅地建物取引主任者より変更になりました。