職業訓練の役に立つ話

【2025年版】職業訓練人気ランキング(302講座調査)

職業訓練(ハロートレーニング)では、さまざまな種類のコースが毎月全国で開講されています。

就職に繋げるため、パソコンを学ぶ講座からプログラミング、簿記、宅建、医療事務、介護とその種類はさまざまです。多くの場合、失業給付等の給付を受けながら無料で受講することができます。

では、一体どのような分野があるのか、またその応募状況はどうなっているのかを1年間調査してランキング形式にしてみました。これを見ることで、今どの分野の職業訓練講座に人気が集まっているかわかるかと思います。

データとして用いたのは、民間教育機関で行われている東京都のデータです。 参照元:TOKYOはたらくネット

調査期間:1年間(2025年1月~2025年12月開講分まで)
訓練種類:東京都民間委託訓練 コース数:302講座

総定員数:7,482名 総応募者数:7,254名 合格者数:5,998名

平均応募倍率:0.97倍

302講座をそれぞれ11種類の分野別に分類して集計しています。
※分野に該当しない16講座は除外
※4月開講1年講座は除外

このデータを見ることで、今現在どのような職業訓練コースが開催されているのか、またどのようなコースが人気があるのかを参考にしていただければと思います。

過去のランキングは以下より参照願います。

【2022年】職業訓練人気ランキング 
【2020年】職業訓練人気ランキング 
【2019年】職業訓練人気ランキング 
【2018年】職業訓練人気ランキング 
【2017年】職業訓練人気ランキング 

 

職業訓練コース別人気ランキング

調査内容:東京都民間委託訓練の応募倍率
調査期間:2025年1月開講~2025年12月開講分まで
調査方法:302科目を11種類の分野に分類して比較 ※コース名の右側の数字は募集コース数

種類別のランキングは以下の通りです。 ※それぞれコース名をクリック頂ければ詳細ページが表示されます。

コース種類 定員 応募者 倍率
1位 CAD・宅建不動産 (17) 400 472 1.18
2位 簿記会計・社会保険総務 (48) 1,241 1,409 1.14
3位 貿易・国際ビジネス (11) 275 309 1.12
4位 WEB制作 (57) 1,519 1,621 1.07
5位 観光トラベル (10) 292 307 1.05
6位 フードビジネス、栄養士 (17) 307 311 1.01
7位 プログラミング (34) 736 653 0.89
8位 パソコン・オフィス (61) 1,583 1,371 0.87
9位 ネットワーク・セキュリティ (9) 221 179 0.81
10位 医療事務 (26) 640 471 0.74
11位 介護初任者研修 (12) 268 151 0.56
合計 全302講座 7,482 7,254 0.97

1位はCAD・宅建不動産、2位は簿記会計・社会保険総務

1位:CAD・宅建不動産(応募倍率 1.18倍)

2025年のランキングで最も応募倍率が高かったのは、CAD・宅建不動産分野でした。
2022年時点では中位に位置していた分野ですが、今回はトップに上昇しています。

この分野は
・CADによる図面作成という実務スキル
・宅地建物取引士という国家資格

の両方を含んでおり、「職種や業界が比較的明確なスキルを身につけたい層」から支持されていると考えられます。

建設・不動産業界は、世界的な景気変動の影響を受けつつも、都市部を中心に一定の需要が続いています。そのため、将来像を描きやすい分野として選ばれている可能性があります。

2位:簿記会計・社会保険総務(1.14倍)

2位は、簿記会計・社会保険総務です。
倍率は1.14倍と、定員を上回る応募があり、安定した人気を維持しています。

この分野は、一般事務に比べて
・経理
・総務
・労務

といった専門性を伴う事務職を目指せる点が特徴です。
業種を問わず必要とされるスキルであるため、景気や国際情勢の変動に左右されにくい職種として選ばれている側面があります。

3位:貿易・国際ビジネス(1.12倍)

3位には、貿易・国際ビジネス分野が入りました。
倍率は1.12倍と、こちらも安定した応募状況です。

近年は、
・インバウンド需要の回復
・国際物流の再編
・円安局面の長期化

など、国際取引を取り巻く環境が変化しています。
そうした中で、語学力と実務を同時に学べる職業訓練は、明確な目的を持つ応募者に支持されていると読み取れます。

WEB制作は4位に後退(1.07倍)

2022年に応募倍率2.29倍で1位だったWEB制作は、2025年では4位(1.07倍)となりました。

依然として定員超過ではあるものの、
以前のような高倍率からは大きく落ち着いています。

これは
・WEB制作スキルの学習機会が増えたこと
・在宅・副業ブームが一巡したこと
・IT分野内での志向の分散

など、複数の要因が重なった結果と考えられます。
人気がなくなったというより、「特別に競争率が高い分野ではなくなった」と表現するのが適切でしょう。

フード関連講座の増加と、介護分野の低倍率

2025年の特徴として、フードビジネス・栄養士関連の講座が新たに増えた点が挙げられます。
応募倍率は1.01倍と高くはありませんが、一定の需要が確認できます。

一方で、介護関連講座は依然として倍率が低い状態が続いています。
人材需要が高い分野であるにもかかわらず応募が伸びない点は、2022年から大きく変わっていません。

職業訓練コース数ランキング

ここでは募集の多いコース(分野)をランキングしています。

調査内容:東京都民間委託訓練の応募数比較
調査期間:2025年1月開講~2025年12月開講分まで
調査方法:302科目を11種類のコースに分類して比較 ※コース名の右側の数字は応募人数

コース種類 募集講座数 応募人数
1位 パソコン・オフィス 61 1,371
2位 WEB制作 57 1,621
3位 簿記会計・社会保険総務 48 1,409
4位 プログラミング 34 653
5位 医療事務 26 471
6位 CAD・宅建不動産 17 472
7位 フードビジネス、栄養士 17 311
8位 介護初任者研修 12 151
9位 貿易・国際ビジネス 11 309
10位 観光トラベル 10 307
11位 サーバー・ネットワーク 9 221

1番開催の多いコースは、やはりパソコン・オフィス関連です。 事務職をはじめ、どのような仕事に就くにもパソコン操作は必須スキルとなっており、WordやExcel、PowerPointなどの基本から応用までを学ぶコースが毎月数多く開催されています。

2位のWEB制作も57コースと非常に多くの募集が行われています。 応募人数で見ると「1,621人」と全分野の中で最も多く、依然として多くの求職者がWEBスキルに関心を持っていることがわかります。募集回数も多いため、学ぶチャンスが広い分野と言えます。

まとめ

東京都で開催している「公共職業訓練(民間委託訓練)」の2025年(1年間)の応募状況をまとめました。

全体的な傾向として、平均応募倍率が0.97倍となっており、以前のような「狭き門(高倍率)」の状態から変化し、比較的受講しやすい環境になっています。定員割れしているコースも散見されるため、しっかりと対策をして臨めば合格の可能性は高いと言えます。

ランキングでは、不動産や経理といった「専門資格・実務スキル」に直結する分野が上位に来ました。一方で、以前圧倒的な人気を誇ったWEB制作やプログラミングは、コース数や応募者数は多いものの、倍率は1.0倍前後で安定しています。

職業訓練は、受講料無料で専門スキルを身につけられる貴重な制度です。 倍率が下がっている今は、希望するコースを受講するチャンスでもあります。

職業訓練に興味があれば、まずは最寄りのハローワークで相談し、パンフレットを集めたり、実際に訓練校の見学会に参加してみることを強くおすすめします。自分に合ったコースを見つけ、再就職への第一歩を踏み出しましょう。

 

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