職業訓練の役に立つ話

職業訓練を選ぶ大切な5つのポイント

2015年2月25日

新しい職業人生を考える際に、職業訓練を検討することは一つの選択肢です。
職業訓練を受講して新たな可能性、方向性を考えるのも良いことなのかもしれません。

そこで大切なことが職業訓練の選び方です。
安易に職業訓練を選んでしまうと、結局は時間の無駄になってしまいます。

今後の人生にとって「何が自分のためになるのか」、そこをじっくりと考える必要があります。

職業訓練は就職するためのものです。決してカルチャースクールではありません。
無料で通えるものですが、選考試験もありますので誰でも通えるものでもありません。

職業訓練が必要なのか、必要ではないのかも含めて判断する必要があります。

ここでは職業訓練を受講する上で5つのポイントを上げさせていだきます。

 

① 自分と向き合う(今後の方向性と可能性)

好きな仕事に就いている人は幸せです。仕事が楽しくて仕方ない人も多いでしょう。
ですが、そう思えない人も少なくありません。お金のために仕方なく仕事をしている人もいるでしょう。

世の中には数えきれないくらいの仕事があります。全て経験できれば本当に自分に合う仕事が見つけられるかもしれません。しかしそれは不可能です。

職業訓練を考えている人というのは、新しい仕事にチャレンジする方が大多数。
自分に足りない能力を身に付け、知識を深め、そして新たな技術を磨いて次の仕事に挑戦していきます。

30代以上は職業訓練選びは慎重に

それでもまだ20代であれば就職の可能性は高いでしょう。その人のポテンシャルを見てもらえます。
ですが30代以降の方は慎重に判断しなければなりません。

30代を過ぎてくると、自分が好きなこと、やりたいことだけでは希望の仕事に就くことは難しい。
30代、40代と言えば社会人としても脂が乗り切った時期。それだけ企業から求められるものも多いのが現実です。

自分がやりたいこと以上に、「何が貢献できるのか」が大事です。
同じ未経験者を採用するにしても当然若い方が有利です。将来性もありますし、賃金も安くで済みます。

そこで若い人に負けない、何かしらのプラスアルファの部分を提供できるかどうかです。
今まで営業をしていた人が、不動産ビジネスの訓練コースを学べば「営業+不動産スキル」という相乗効果が生まれます。これがプラスアルファです。

全くのゼロからスタートするよりは今までの経験を少しでも活かせるような訓練選びが必要です。

就職しやすいから、などと安易に決めないこと


よくあるパターンが就職しやすそうだからと安易に訓練コースを決めてしまうこと。

例えば介護。介護職は比較的就きやすい仕事でもあります。特に女性の場合はその傾向は高く50代でも仕事はあります。

介護職は訓練で学ぶことによって介護職員初任者研修の資格取得が可能です。

ですが、いざ資格を取って介護の仕事に就いたとしても、そのあまりの大変さと、それに対する給与の低さから辞めていく人も少なくありません。また介護施設の場合は夜勤もあるため働き方も考えなければなりません。

仕事に就きやすい職業(離職者が多い)というのは、それなりに理由があるからです。

すぐに希望の就職ができそうであれば職業訓練は必要ありません。職業訓練に通うこと自体が既にハンデです。全くの未経験よりは良いかもしれない、実際はそのレベルでしかありません。

職業訓練を検討しているということは、自分自身の価値観や職業観を認識し、生涯のキャリアプランを立てるのに良い機会でもあります。
今までの経験を棚卸して適性を見つけ、そして決めたからにはがむしゃらに突き進むしかありません。

自分の適性がわからなければ、家族や知人、友人に聞いてみるのも良いでしょう。以外な気づきがあるかもしれません。

② お金の問題(お金がないと通えない)

職業訓練のほとんどは無料で通うことができます。(1年以上のコースは有料)
ですが心配なのはその間の生活費です。

職業訓練に通う場合は短くても3ヶ月はあります。訓練終了後もすぐに就職が決まるわけではないため、ある程度の生活費は確保しておかなければなりません。

もちろん職業訓練期間中にパートやアルバイトをすることは可能ですが、訓練は平日毎日あります。
訓練期間中は予習や復習、資格試験の勉強、そして大切な就職活動があるため仕事ができる時間は限られてしまいます。

生活が苦しくなり、途中で中途退校となるケース(妥協して仕事をしなければならない)も少なくありません。ある程度のお金の計算をしておく必要はあります

ハローワークから「受講指示」を受けて通える方は訓練終了まで失業給付を受取りながら通うことができます。
また失業給付がない方も、一定の要件を満たすことで「職業訓練受講給付金(月10万円と交通費)」を受けながら通うこともできます。

それらが受けられるかどうかはハローワークの窓口で確認することができます。
また以下のページで詳細を確認してください。

職業訓練中にアルバイトをしてもよいのか
「受講指示」「受講推薦」「支援指示」について
職業訓練受講給付金について
失業給付の金額を計算(自動計算ツール)

③ 開講スケジュールの確認(退職のタイミング)

よくあるケースとして、いま募集中の訓練コースから選んでしまうことです。本当に自分の希望しているコースなら良いのですが、とりあえず訓練を受講したいからという理由で選んでしまっては後に後悔してしまいます。

まずは自分の就きたい仕事が何なのかを考える。そしてそれに「プラスになるような職業訓練があれば」初めてそこで選択肢の一つとして考えるところから始めましょう。また過去に行われた訓練内容も含めて検討するべきです。

職業訓練は各都道府県ごとに様々なコース、場所で開講しています。毎月開催している訓練もありますし、1年に1度しか開講しない訓練もあります。2年コースである保育士や介護福祉士は、4月開講のみです。

既に会社を辞めて無職の場合は、応募する選択肢は限られています。先まで待つ余裕はありませんので直近の応募先から職業訓練コースを選ぶ必要があります。まだ在職している場合は職業訓練の開講に合わせて退職すべきです。

そのためには、事前に開講スケジュールを把握することが大切。
一番簡単に把握できるのが、近くのハローワークに相談に行くこと。職業訓練の相談窓口に行けば今募集中のものや開催予定のもの等、ある程度把握することは可能です。また各労働局のホームページで確認することもできます。

せっかく受講したいコースがあっても、タイミングよく開講されなければ意味がありません。
受けたいコースが過去にあったなら、次はいつ頃開講されるのか直接訓練校に確認しても良いでしょう。そのタイミングで離職を決めても良いわけです

多くの訓練コースは開講の2ヶ月から3ヶ月前に募集を行い、開講の1ヶ月前には募集を締め切ります。
開講スケジュールを事前に確認しながら訓練受講の計画を立てていきましょう。

④ 訓練校選び(ハズレを引かないために施設見学会は必須)


訓練校は大きく2種類あります

都道府県やポリテクセンターが運営を行なう「公的な訓練施設」と、訓練を委託された「民間の企業が行なう訓練校」です。前者は主に機械設備等が必要なものが中心です。


そして多くの訓練校では施設見学会を実施しています。実際に訓練施設内にて訓練設備や使用する教材等、訓練内容を紹介するものです。

単にインターネットやカタログ・パンフレットで確認するよりも、実際に施設見学に行くことで肌で雰囲気を感るとることができます。質疑応答も含まれるため、施設見学会には積極的に参加するようにしましょう。

場所の確認も必要です。車や交通機関でどれくらいかかるのか、バスは1時間にどれくらい走っているのかどうか等も調べる必要があります。目指したい訓練コースがある場合は、多少無理してでも通う覚悟が必要です

施設見学にいったら担当者、講師陣はもちろんのこと、建物、教室、使用設備、使用パソコン、使用ソフト(特にバージョンなど)など実際に確認しておきましょう。建物が古い場合は冷暖房の効きが悪かったりもします。

また訓練校によって就職先を紹介してくれるところもあります。就職するための職業訓練校ですから、実際に就職支援が充実しているかも選ぶ大切なポイントの一つです。

⑤ 取得できる資格の内容や取得時期

職業訓練選びとして忘れてはならないのが資格です。職業訓練に通うからには資格取得を目指しましょう。
職業訓練は学歴にも実務経験にもなりません。特に未経験の分野に就職を希望する場合は資格取得は必須です。

訓練校によってどのような資格が取得可能か確認が必要です。
訓練コースによってはレベルが異なります。例えば簿記のコースであれば「日商簿記2級」を目指すのか、「日商簿記3級」を目指すのかではコース選びが違ってきます。

どの資格を取れば就職に有利なのか、逆にどの資格を持っていなければ応募要件を満たさないのか、求人等で事前に確認する必要があります。

また、資格試験日の把握も必要です。

日商簿記の場合は、2月、6月、11月と年3回実施しています。宅地建物取引士の資格試験は年1回10月に行われます。
避けたいケースとして訓練終了後、期間が空いてから試験がある場合です。合格発表はさらにその後になるため、実際に資格が取れるのはかなり後になります。
そうなると資格がない状況で就職活動を余儀なくされます。それでは訓練を受けた意味が薄れてしまうでしょう。

理想は訓練の終了間際に受験することです。職業訓練で学んだことを忘れないうちに試験を受けるのが一番。特に年1回の場合はそのスケジュールを考えて訓練を選びましょう。

あとがき

職業訓練を選ぶ5つのポイントについて書いてきました。どれも大切な項目になるため、1つ1つ確認しながら職業訓練を選びましょう。

ですが、最後はやはり自分を信じてチャレンジしたいかどうかです。

職業訓練で勉強するということは、1からの挑戦です。ただ何となく受けたいという理由だけでは自分の身にはなりません。ある程度の覚悟をもって取り組むことではじめて自分を成長させることができます。

職業訓練の良いところは仲間がいることです。自分とは異なる人生を過ごしてきた仲間と切磋琢磨することで新たな自分を発見することもできます。

こんなチャンスは人生の中でも滅多にあることではありません。

 

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