職業訓練の役に立つ話

保育士と介護福祉士。職業訓練で資格をとるなら500万円以上も得になります。

2013年12月24日

通常の訓練コースの場合は、3ヶ月から6ヶ月のものが大半です。その中でも1年、2年とい長期の職業訓練もあります。職業訓練で最長のものが2年コースです。

2年コースもいくつかあるのですが、その中でオススメなものが「保育士」と「介護福祉士」です。

この「保育士」と「介護福祉士」ですが、資格さえ取得してしまえばすぐに就職に結びつくものです。
東京、埼玉、千葉、神奈川については毎年4月に開講されています。

保育士や介護福祉士を目指している方は是非検討してみてはいかがでしょうか。

 

500万以上も得になる

民間で行なう専門学校に自費で通う場合、2年間でおよそ200万円程の費用がかかります。

ですが、2年間の職業訓練に通った場合は、2年間の自己負担金は10万円程度で済みます。

さらに雇用保険の受給資格があり、ハローワークより「受講指示」を受けて通う場合は、さらに雇用保険の基本手当(失業給付)も訓練終了まで延長されます。
他にも交通費や受講手当(上限2万円まで)も受けることができるのです。

・受講指示については 「受講指示」と「受講推薦」について をお読みください。

ではいくらくらい得になるのか計算してみます。

どのくらい得になるのか計算してみる

まずハローワークからの受講指示を受けて通う場合を想定します。
その際の基本手当を月に15万円とします。

毎月の基本手当額と交通費の合計

◆基本手当
月15万円×2年(24ヶ月)= 360万円
◆交通費
月1万円×2年(24ヶ月)= 24万円

ハローワークからの合計額は384万円

学費について

通常民間で受講する場合は2年間で200万円程かかります。

それが自己負担額10万程ですので、190万円得することに。

それぞれ合計すると

384万円 + 190万円 = 574万円。

民間の専門学校に通う場合と較べて、合計で500万円以上も得をする計算になります。

保育士や介護福祉士に就職希望している人にとっては、これほど良い訓練はないでしょう。

訓練に通うための注意点

ハローワークからの受講指示が受けられるかどうか

2年コースの開講月は毎年4月です。そして申込は2月から3月上旬となります。ただし都道府県によって申込期限が変かわるため注意が必要です。

そのため、4月の入校日にハローワークからの受講指示が得られるかどうか(雇用保険の必要な残日数があるかどうか)が一番の問題です。

入校日に必要な残日数がなければ、雇用保険基本手当の延長のメリットがないため、2年間収入が無い状態で通うことになります。もちろんアルバイトも可能ですが、週20時間以内での働き方になります。

週20時間以上働き、雇用保険に加入してしまうと就職とみなされてしまうからです。就職とみなされたら訓練に通うことができません。

2年間頑張り続けることができるか

次に大事な点が、本当に「2年間勉強し続けることができるのか」です。

この2年間のコースは、必ず保育士になることや、介護福祉士の資格を取得することが受講の条件です。途中で後戻りはできません。

万一、途中で嫌になって辞めてしまった場合、資格ももちろん取れませんし、訓練中は何も得るものがない期間になってしまいます。就職活動においてもブランクはなるため避けたいところです。

必ず資格を取ってその道で生きていく、くらいの覚悟がなければお勧めできません。

応募状況(倍率はどのくらいなのか)

以下は東京都の応募状況です。
平成29年度開講介護福祉士及び保育士養成コース応募状況

今年の応募状況をみますと、介護福祉士については、全てのコースで定員割れとなっています。
介護職に就きたがる人も少ないのがこの結果になっていると思われます。

保育士についても、平均して1倍ですが、場所によっては2倍を超えているところもあります
もちろん開催年によってもこの割合は変わっています。毎年同じような数字になるとは限りません。

<介護福祉士養成コース>

実施施設名 定員 応募者数 倍率
日本福祉教育専門学校 40 32 0.8
早稲田速記医療福祉専門学校 15 2 0.13
読売理工医療福祉専門学校 30 8 0.27
世田谷福祉専門学校 30 7 0.23
彰栄保育福祉専門学校 20 0 中止
東京医療秘書福祉専門学校 15 2 0.13
東京福祉保育専門学校 40 3 0.08
東京豊島IT医療福祉専門学校 31 7 0.23
日商簿記三鷹福祉専門学校 30 10 0.33
東京YMCA医療福祉専門学校 40 11 0.28
町田福祉保育専門学校 40 9 0.23
アルファ医療福祉専門学校 15 7 0.47
東京国際福祉専門学校 20 2 0.10
東京福祉専門学校 30 16 0.53
上智社会福祉専門学校 20 13 0.65
首都医校 30 12 0.40
東京未来大学 30 5 0.17
合計 476 146 0.31

<保育士育成コース>

実施施設名 定員 応募者数 倍率
東京国際福祉専門学校 37 26 0.70
草苑保育専門学校 40 39 0.98
大原医療秘書福祉保育専門学校 10 4 0.40
大原簿記公務員医療
福祉保育専門学校立川校
40 32 0.80
蒲田保育専門学校 40 28 0.70
アルファ医療福祉専門学校 25 38 1.52
日本児童教育専門学校 25 52 2.08
彰栄保育福祉専門学校 20 30 1.50
合計 237 249 1.05

まとめ

職業訓練は3ヶ月から6ヶ月が中心ですが、中には保育士のように2年コースというものもあります。

この2年間の職業訓練以外にも、「専門実践教育訓練」という制度もあります。
この制度を使えば、3年コースの看護師や美容師、あん摩マッサージなど幅広い資格取得の学校へ援助を受けながら通うこともできます。

詳しくは 専門実践教育訓練について をお読みください。

 

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