職業訓練の受講料は基本無料です。
※1年や2年コースは年間で12万程の受講料が必要です。
他にかかる費用といえば、テキスト代と交通費くらいでしょうか。
ただし、訓練期間中に一番お金がかかるのは生活費です。生活費も考慮しなければなりません。
ハロワークを通じて職業訓練に通う場合、3通りの通い方があります。
「受講指示」「受講推薦」「支援指示」
上記3つのどれに当てはまるかは、失業保険(雇用保険)の残日数などを元にハローワークが判断します。
※自分がどれに該当するのかは 「受講指示」「受講推薦」「支援指示」について で確認してください。
またハローワークに行けば教えてもらえます。
以下、訓練費用はどれくらいかかるのかをまとめてみました。
公共職業訓練を受講した場合
公共職業訓練は主に失業保険(雇用保険)の受給資格がある方が優先される職業訓練です。
失業保険を受け取れる場合でも、残日数によって、受講指示で入校するのか、受講推薦で入校するのかが異なります。
もちろん失業保険がなくても受講することは可能ですが、入校選考の際に優先順位が下がってしまうため、合格しづらくなります。
この受講指示や受講推薦というのは、ハローワークが指示します。受講推薦より受講指示の方がより入校選考の優先順位が高くなります。
失業保険(雇用保険)受給資格者の場合
◆受講指示を受けて入校する場合
かかる費用としては、テキスト代のみです。
受講指示を受けて入校した場合は以下の支給を受けながら通うことができます。
・失業保険の支給あり(さらに訓練終了まで延長あり)
・交通費支給(通所手当)
・受講手当(1日500円×40日分)
受講指示を受けて通うことが一番メリットがある職業訓練の受け方です。
◆受講推薦での入校の場合
受講指示と受講推薦との違いは、失業保険(雇用保険)の必要な給付残日数が残っているかどうかです。
残っていれば受講指示で通うことができますし、残っていなければ受講推薦もしくは支援指示で通うことになります。
受講推薦を受けて通う場合は、テキスト代と別途交通費がかかります。
訓練中にまだ失業保険の支給を受けている方は最後まで受け取れますが、訓練終了までの延長はありません。
あきらかに受講指示に比べて不利な状況で職業訓練に通わなければなりません。
職業訓練に通う場合は、残日数が残っているうちに、早めに受講する必要があります。
※一定の要件(世帯所得や貯蓄など)を満たす場合は「職業訓練受講給付金」を受けながら通うこともできます。その場合は、月10万円の手当と交通費が支給されます。このことを支援指示と言います。
詳細は 職業訓練受講給付金 10万円の支給要件 で確認してください。
一般の受講者の場合(上記以外の者)
テキスト代と交通費は自己負担となります。待遇としては、受講推薦と変わりません。
※要件を満たせば「職業訓練受講給付金」(10万円+交通費)の受給が可能です。
求職者支援訓練を受講した場合
求職者支援訓練は失業保険(雇用保険)を受け取れない方が優先される職業訓練です。
もちろん失業保険を受けている方も受けることができます。
求職者支援訓練に通う場合は、すべて「支援指示」を受けて通うことになります。
「受講指示」も「受講推薦」もありません。
失業保険(雇用保険)受給資格者の場合
テキスト代と交通費は自己負担です。
訓練中にまだ失業保険の支給を受けている方は最後まで受け取れますが、訓練終了までの延長はありません。
失業保険終了後に「職業訓受講練給付金 」の要件を満たしていれば月10万円と交通費の支給を受けることができます。
一般の受講者の場合(上記以外)
テキスト代と交通費は自己負担となります。
※要件を満たせば 職業訓練受講給付金 (10万円+交通費)の受給が可能です。
まとめ
一番大事なのが、ハローワークよりどの指示を受けて通うことが出来るのかです。
それによってかかる費用が変わってきます。
- 「受講指示」は失業保険(雇用保険)を訓練終了まで受けながら通うことができます。交通費も支給されます。
- 「受講推薦」は失業保険(雇用保険)の延長もありませんし、交通費も負担しなければなりません。
- 「支援指示」は必要な要件を満たしている方が対象です。満たしていれば月10万円と交通費が支給されます。
一番良いのが受講指示で通うことです。特に2年コースなどに通う場合、そのメリットは計り知れません。
受講料も格安(年12万程度)で、2年間失業保険を受けながら通うことができるのです。
失業保険がない場合や月10万円の職業訓練受講給付金が受けれない場合は、訓練終了まで収入がゼロになります。
訓練終了までの生活費に交通費、そして資格取得の際は受験料も必要です。
職業訓練中にアルバイトをしている方も大勢います。ですがやはり職業訓練とアルバイトの両立は大変。訓練期間中は予習復習も必要ですし、課題なども出されます。
在職中の方は退職日も含め、十分に計画を立てた上で職業訓練を検討しましょう。