職業訓練コース一覧

職業訓練でフードビジネスを学ぶ!調理師との違いと就職・資格事情

2017年5月6日

「食が好き!」それこそが最強で必要なスキルです。フードビジネス・食育の職業訓練についての紹介です。調理師の免許を取得する訓練ではありません

食をめぐるビジネスの全体像をつかむ人材を養成していきます。一口にフードビジネスといっても、食品メーカー、食品製造業、流通、店舗開発、企画設計、広報、経営など活躍する場所は様々です。

ライフスタイルが多様化している今、消費者が求める食の価値も多様化しています。そのため、商品企画・販促・食育など周辺領域を含めてニーズが伸びている分野もあります。

スポンサーリンク

調理師の職業訓練との違い

フードビジネス・食育の職業訓練と調理師の職業訓練は、全く異なる内容です。

フードビジネス・食育の職業訓練

  • 調理技術よりも、食のビジネス・企画・マーケティングを学ぶ
  • フードコーディネーター資格の取得を目指す
  • 調理実習はあるが、調理師免許は取得できない
  • 食品開発、メニュー企画、フードコンサルティングなどが就職先(または将来のキャリアアップ先)

調理師の職業訓練

  • 調理技術を中心に学ぶ
  • 調理師免許の取得を目指す
  • 実習が中心のカリキュラム
  • 飲食店、ホテル、施設などが就職先

「料理を作る技術を学びたい」なら調理師の訓練、「食のビジネスや企画に携わりたい」ならフードビジネスの訓練を選びましょう。

職業訓練でフードビジネスを学んで就職できるのか

結論から言うと、未経験から職業訓練だけでフードビジネス業界に就職するのは容易ではありませんが、不可能ではありません。

就職が難しい理由

  • フードビジネスは経験者や専門学校卒業者が優遇される
  • 食品業界、飲食業界での実務経験が重視される
  • フードコーディネーター資格だけでは就職に直結しない
  • 給与が低めで非正規雇用が多い
  • 華やかなイメージとは異なる地道な仕事が多い

職業訓練を活かすポイント

  • フードコーディネーター3級は必ず取得する
  • 食品衛生責任者の資格も取得する(多くは講習会受講で取得可能)
  • 飲食店や食品メーカーでのアルバイト・パート経験をアピールする
  • 食品販売、飲食店スタッフなど周辺職種も視野に入れる
  • 未経験OKの求人、契約社員・パートからのスタートも検討する

現実的なキャリアパス

  1. 食品メーカーの営業・販売、飲食店スタッフからスタート
  2. 実務経験を1〜3年積む
  3. 食品開発、メニュー企画、フードコンサルタントへキャリアアップ

スポンサーリンク

訓練内容

「食」に関する基本的な知識・技術及びマーケティング・経営・サービス等の知識を習得し、多様化するフードビジネス界の様々なシーンで活躍できる人材を育成します。

(コース例)フードビジネスコース科(4ヶ月コース)

※求職者支援訓練

科目 科目の内容 時間
学科 フードビジネスⅠ 食文化、食品と食材、健康と栄養、厨房設備、調理機器等についての知識を習得 54
フードビジネスⅡ 食環境・食空間の構成とデザイン、経済、経営、マーケティングについての知識を習得 事業計画書・食の企画書の作成 54
食農基礎 食の源である農業、日本の食・郷土料理等についての知識を習得 60
安全衛生 衛生法規・公衆衛生・食品衛生など食の安全について習得 12
就職支援対策 ジョブカードの説明・作成、自己分析、応募書類作成、面接対策など 30
実技 フードコーディネート実技・実習 テーブルコーディネート・テーブルマナーの実践、フラワーコーディネート・POP広告の制作 66
食農・調理実習 調理機器・器具の使い方も含めた各種調理実習、メディカルハーブの活用法、実習農場での農業の基礎実習 60
プレゼンテーション実習 パソコンの基礎知識を学びHP・PowerPoint等を習得してプレゼンテーション技法を身につける 48
見学・職業人講話 フードビジネス分野の実際を見学・体験する。企業の第一線で活躍している方に働くことの意義・企業が求めている人材像等の話を聞きフリーディスカッションを行う 36
訓練総時間:420時間

フードビジネス

主な取得可能資格

フードコーディネーター3級

特定非営利活動法人日本フードコーディネーター協会が認定する資格です。「食」の世界が細分化されより専門化する中で、それぞれの分野で複合的にコーディネートするのがフードコーディネーターです。

食をテーマに「ヒト・モノ・カネ」そして「情報」をトータルにプロデュースする食の専門家として位置づけられています。

フードコーディネーター3級資格試験
合格率:約70〜80%程度(推定)
職業訓練でしっかり学習すれば合格可能なレベルです。未経験からフードビジネス業界を目指す場合、この資格は必ず取得しておきましょう

フードコーディネーター2級資格試験(1次試験)

年度 合格率
2023年度 85.9%
2022年度 82.39%
2021年度 84.80%
2019年度 86.49%

※2018年度より2次試験は認定講座に変更
※2020年はコロナ禍で中止

フードコーディネーター1級資格試験

年度 合格率
2024年度 40.0%
2023年度 29.7%
2022年度 40.0%
2021年度 22.58%

※2020年はコロナ禍で中止
出典:特定非営利活動法人 日本フードコーディネーター協会

その他の取得可能資格

  • 食品衛生責任者(講習会受講で取得可能)
  • 食生活アドバイザー(FLAネットワーク協会)
  • クッキングコーディネーター
  • ヘルスケアフードアドバイザー
  • サービス接遇検定3級

※すべて任意受験

スポンサーリンク

主な就職先の業種、職種

業種

  • 飲食業
  • 食品加工業・食品メーカー
  • 食品卸売・小売
  • ホテル・レストラン
  • カフェ・ベーカリー
  • 食品コンサルティング会社
  • 料理教室・食育関連企業

職種

  • フード関連における加工製造・接客・販売
  • 食品開発
  • メニュー企画
  • フードコンサルティング
  • 食品関連の講師
  • 商品企画・マーケティング
  • 食品営業

給与と働き方

給与の目安

未経験からのスタート

  • 食品メーカー営業・販売:年収250〜330万円
  • 飲食店スタッフ:時給1,150〜1,400円、正社員年収250〜320万円
  • 食品開発アシスタント:年収280〜350万円

経験3〜5年

  • 食品開発:年収350〜450万円
  • メニュー企画:年収350〜500万円
  • フードコンサルタント:年収400〜600万円

※地域や企業規模により異なります。2026年1月時点の目安です。

働き方の特徴

メリット

  • 好きな「食」に関わる仕事ができる
  • 創造性を活かせる
  • 消費者の反応を直接感じられる
  • 食のトレンドに敏感になれる

デメリット

  • 給与が低めの求人が多い
  • 非正規雇用(契約社員・パート)が多い
  • 華やかなイメージとは異なる地道な仕事が多い
  • 土日祝日勤務が多い(飲食店、販売職の場合)
  • 実務経験が重視され、資格だけでは就職が難しい

スポンサーリンク

転職でフードビジネスを目指す場合

既に社会人経験があり、転職でフードビジネスを目指す場合の注意点です。

有利な経験

  • 飲食店での勤務経験
  • 食品メーカー・食品卸での営業・販売経験
  • マーケティング・商品企画の経験
  • 栄養士・管理栄養士の資格と実務経験

年齢制限について

フードビジネス業界は、他の業界と比べて年齢制限が比較的緩やかです。30代、40代でも未経験から始められる可能性はあります。ただし、給与水準が低めになることを覚悟する必要があります。

転職成功のポイント

  • 前職の経験をどう活かせるかを明確にする
  • フードコーディネーター資格を取得して本気度を示す
  • まずは契約社員・パートからスタートすることも検討する
  • 食品業界での人脈を作る(料理教室、食イベントなどへの参加)

まとめ

フードビジネス・食育の職業訓練は、調理師の免許を取得する訓練ではなく、食のビジネス・企画・マーケティングを学ぶ訓練です。

未経験から就職するのは容易ではありませんが、フードコーディネーター3級を取得し、食品業界での実務経験を積むことで、食品開発、メニュー企画、フードコンサルタントなどへのキャリアアップが可能です。

職業訓練を最大限活かすためのポイント

  • フードコーディネーター3級は必ず取得する
  • 食品衛生責任者の資格も取得する
  • 食品販売、飲食店スタッフなど周辺職種も視野に入れる
  • 給与水準が低めになることを覚悟する
  • まずは契約社員・パートからスタートすることも検討する

「食が好き」という気持ちは最強のスキルですが、それだけでは就職は難しいのが現実です。訓練をスタート地点として、実務経験を積み重ねながらスキルアップしていく覚悟が必要です。

よくある質問

職業訓練でフードビジネスを学んで就職できますか?

未経験から職業訓練だけでフードビジネス業界に就職するのは容易ではありませんが、不可能ではありません。フードコーディネーター3級を取得し、食品衛生責任者の資格も取得した上で、まずは食品メーカーの営業・販売、飲食店スタッフなどからスタートし、実務経験を積みながら食品開発やメニュー企画へキャリアアップしていくのが現実的なルートです。

調理師の職業訓練との違いは何ですか?

フードビジネス・食育の職業訓練は、調理技術よりも食のビジネス・企画・マーケティングを学び、フードコーディネーター資格の取得を目指します。調理実習はありますが、調理師免許は取得できません。一方、調理師の職業訓練は調理技術を中心に学び、調理師免許の取得を目指します。「料理を作る技術を学びたい」なら調理師、「食のビジネスや企画に携わりたい」ならフードビジネスを選びましょう。

フードコーディネーター資格は就職に役立ちますか?

フードコーディネーター資格だけでは就職に直結しませんが、未経験からフードビジネス業界を目指す場合、3級は必ず取得しておくべきです。資格は「食に関する基礎知識がある」ことの証明になり、書類選考で有利になる場合があります。ただし、資格よりも食品業界、飲食業界での実務経験が重視されるため、資格取得と並行して実務経験を積むことが重要です。

給与はどのくらいですか?

未経験からのスタートで、食品メーカー営業・販売は年収250〜330万円、飲食店スタッフは正社員で年収250〜320万円、時給1,150〜1,400円程度が目安です。経験3〜5年で食品開発は年収350〜450万円、メニュー企画は年収350〜500万円、フードコンサルタントは年収400〜600万円程度です。フードビジネス業界は給与水準が低めで、非正規雇用も多いため、給与を最優先で考えている方には向いていません。

転職でフードビジネスを目指せますか?

社会人経験がある方が転職でフードビジネスを目指すことは可能です。フードビジネス業界は年齢制限が比較的緩やかで、30代、40代でも未経験から始められる可能性があります。ただし、給与水準が低めになることを覚悟する必要があります。飲食店での勤務経験、食品メーカーでの営業・販売経験、マーケティング・商品企画の経験があると有利です。

年齢制限はありますか?

フードビジネス業界は、他の業界と比べて年齢制限が比較的緩やかです。30代、40代でも未経験から始められる可能性はあります。ただし、年齢が上がるほど給与水準が低めになることや、非正規雇用からのスタートになる可能性が高いことを覚悟する必要があります。若い方が有利ではありますが、「食が好き」という情熱と前職の経験を活かせれば、年齢に関係なくチャレンジできる業界です。

どのような人がフードビジネスに向いていますか?

フードビジネスに向いているのは、食が好きで、創造性を活かせる仕事がしたい、消費者の反応を直接感じられる仕事がしたい、食のトレンドに敏感である、という方です。ただし、華やかなイメージとは異なる地道な仕事が多く、給与も低めで非正規雇用が多いため、「食への情熱」を給与よりも優先できる方に向いています。給与を最優先で考えている方、土日祝日に休みたい方には向いていません。

-職業訓練コース一覧
-,