ブライダルや葬祭業に興味があり、さまざまな角度からサポートするプロフェッショナルを目指す職業訓練です。
ブライダル関連職は、これから結婚するカップルと一緒に結婚式や披露宴を作り上げていく仕事です。企画を正確に伝えるプレゼン能力や、お客様に安心感や信頼感を与えられるような人柄が求められます。多くのスタッフと協働できるコミュニケーション能力も必要です。
葬祭業も同様に、悲しみに暮れるご遺族にしっかりと寄り添えることが大切な仕事です。
■目次
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職業訓練でブライダル・葬祭業界に就職できるのか
結論から言うと、未経験から職業訓練だけでブライダル・葬祭業界に就職するのは容易ではありませんが、不可能ではありません。
ただし「訓練を受けた=即プランナーで正社員採用」とはならないケースが多いので、最初の入口(職種・雇用形態)を現実的に設計しておくと迷いにくくなります。
就職が難しい理由
- ブライダル業界は若い女性を優遇する傾向がある(特にプランナー職)
- 実務経験者や専門学校卒業者が優遇される
- 接客経験やサービス業経験が重視される
- 年齢制限がある求人も多い(30代前半まで等)
- 給与が低めで離職率が高い
職業訓練を活かすポイント
- アルバイトやパートからスタートすることも視野に入れる
- ブライダルプランナー検定2級は優先して取得する(応募条件になっている求人もある)
- 接客業やサービス業の経験をアピールする
- 葬祭業はブライダルより年齢制限が緩い傾向
- 式場スタッフ、受付、アテンドなど周辺職種も検討する
現実的なキャリアパス
- 式場のアルバイト・パートスタッフとしてスタート
- 実務経験を積みながらプランナーを目指す
- または葬祭スタッフから葬祭ディレクターへステップアップ
訓練内容
例. ウェディング&セレモニー総合科(3ヶ月コース)
※公共職業訓練
ウェディング/葬祭プランナー等、セレモニー全般に関する主要な職種や業務について学び、幅広く活躍できる人材の育成を目標とします。業界で必要な基礎的・専門的知識の習得だけでなく、コミュニケーション力やプレゼンテーション能力、セールス力の高い人材の育成を目指します。
| 科目 | 科目の内容 | 時間 | |
|---|---|---|---|
| 学科 | ブライダル業界概論 | ブライダル業界の仕組み、最近のマーケット、プランナーの役割、プランナー以外のブライダルに関する職種・業務について、ブライダル業界の概要や近年の流行、求められる人材像について | 18 |
| 葬祭概論 | 葬儀の意味、葬儀の実際、プランナーの役割、その他葬儀に関わる職種、業務について、求められる人材像について | 12 | |
| ブライダル基礎知識 | ブライダルスタイル(挙式、披露宴、パーティ)、六輝、結納、結婚にまつわる手続き、ジュエリー、忌み言葉など | 24 | |
| 葬祭基礎知識 | 宗派・歴史・作法・しきたり・マナー・臨終から納骨までの流れ | 12 | |
| ブライダルアイテム | 料理・飲物・サービス、印刷物、写真、ビデオ、司会、音響、演出、衣装、引出物、装花など各種アイテムの基礎知識とトレンド | 36 | |
| 葬祭アイテム | 枕飾り、祭壇、門前飾りなどの基礎知識 | 6 | |
| プランナー実務 | テーマに合わせたプランニング(個人ワーク、グループワーク)各スタッフとプランナーの役割、ロールプレイング | 42 | |
| カラー | 色彩の基礎と応用 | 42 | |
| ブライダル・セレモニーフラワー概論 | ブライダル・セレモニーフラワーとは 会場装花コーディネートについて | 12 | |
| 実技 | マナー実習 | 幅広い年齢層と接する上で求められるワンランク上の接客マナー(立ち振舞い、敬語、手紙やメールのマナーなどをウェディング/セレモニー業界での就業時に求められる実践に基づいた実習) | 18 |
| プレゼンテーション実習 | 話し方や発声の基礎 共感を得られるプレゼンの構成方法など | 12 | |
| 会場見学(ウェディング) | 式場、ドレスショップなど | 12 | |
| 会場見学(セレモニー) | 式場 | 6 | |
| ヘアメイク | ヘアメイクレッスンなど | 12 | |
| フラワーアレンジメント | ブライダル・セレモニーフラワーアレンジ制作 | 24 | |
| 就職支援 | 職業意識、自己分析、企業研究、働き方条件整理 履歴書・職務経歴書の書き方 面接指導 ジョブカード作成支援他 | 36 | |
| 開講式・修了式 | 6 | ||
| 訓練時間合計330時間(学科:204時間 実技:84時間 他) | |||

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主な取得可能資格
ABC協会認定ブライダルプランナー検定2級
ブライダル業界で働くための基礎知識を証明する資格です。未経験からブライダル業界を目指す場合、この資格を取得していることが応募条件になっている求人も多いため、取得をオススメします。
試験内容
- ブライダルの基礎知識
- 挙式・披露宴の流れ
- 各種アイテムの知識
- プランナーの実務
合格率
約70〜80%程度とされており、職業訓練でしっかり学習すれば合格可能なレベルです。
色彩検定3級
色彩に関する基礎知識を証明する資格です。ブライダル業界では会場装花やドレスのコーディネートなどで色彩感覚が重要になるため、取得しておくと有利です。
2024年度 色彩検定 受検者データ
| 受験者数 | 合格率 | |
|---|---|---|
| UC級 | 5,744人 | 86.5% |
| 3級 | 31,441人 | 75.1% |
| 2級 | 16,876人 | 76.0% |
| 1級 | 2,118人 | 50.4% |
出典:色彩検定
3級の合格率は約75%で、比較的取得しやすい資格です。
主な就職先の業種、職種
ブライダル関連
- ウェディングプランナー
- ホテル宴会・婚礼予約業務
- ハウスウェディング・レストランウェディング業務
- アテンド・介添え業務
- ドレススタイリスト・コーディネーター
- 式場受付スタッフ
- ブライダルフォトグラファーアシスタント
葬祭関連
- 葬祭プランナー
- 葬祭スタッフ
- 葬祭ディレクター(経験を積んだ後)
- 葬儀会館スタッフ
その他
- フラワーデザイナー
- イベントプランナー
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給与と働き方
ブライダル業界の給与
ウェディングプランナー
- 未経験・アルバイト:時給1,000〜1,300円
- 未経験・正社員:年収250〜320万円
- 経験3〜5年:年収300〜400万円
- 経験5年以上:年収350〜500万円
式場スタッフ(受付・アテンド等)
- アルバイト・パート:時給1,000〜1,500円
- 正社員:年収250〜350万円
葬祭業界の給与
葬祭スタッフ
- 未経験:年収250〜350万円
- 経験3〜5年:年収300〜400万円
- 葬祭ディレクター:年収350〜500万円
※地域や企業規模により異なります。2026年1月時点の目安です。
働き方の特徴
ブライダル業界
- 土日祝日が繁忙期(結婚式が多い)
- 平日が休み、シフト制が多い
- 長時間労働になりがち(式の準備から終了まで)
- 季節による繁閑の差が大きい(春・秋が繁忙期)
- 若い女性が多い職場
葬祭業界
- 24時間365日対応が必要(シフト制)
- 夜間・深夜勤務あり
- 不規則な勤務時間
- 精神的な負担が大きい
- 年齢・性別問わず幅広い層が働いている
年齢制限について
ブライダル業界
ウェディングプランナーは若い女性を優遇する傾向が強く、未経験の場合は20代、遅くとも30代前半までが現実的です。ただし、式場スタッフやドレススタイリストなどの職種であれば、40代でも可能性があります。
葬祭業界
葬祭業界はブライダル業界よりも年齢制限が緩く、30代〜40代でも未経験から始められる可能性があります。特に葬祭スタッフは人生経験が重視されるため、むしろ年齢を重ねていることがプラスになる場合もあります。
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この訓練に向いている人・向いていない人
向いている人
- 人と接することが好き
- お客様に寄り添える思いやりがある
- コミュニケーション能力が高い
- 細やかな気配りができる
- 土日祝日勤務が可能
- 不規則な勤務時間に対応できる(特に葬祭)
- サービス業や接客業の経験がある
向いていない人
- 土日祝日に休みたい
- 規則正しい生活をしたい
- 一人で黙々と作業したい
- 給与を最優先で考えている
- 精神的なストレスに弱い
まとめ
一口にブライダルや葬祭と言っても、結婚式や披露宴はもちろんのこと、葬儀についても個性化および多様化が進んでいます。
業界の基本的な知識はもちろんのこと、お客様の意見を引き出し、円滑に打ち合わせを進めていけるような高度なコミュニケーション能力や接客能力が必要な仕事です。
職業訓練を受ける際の注意点
- 訓練を受けただけでは就職は難しい(特にプランナー職)
- ブライダルプランナー検定2級は優先して取得する
- アルバイト・パートからのスタートも視野に入れる
- 年齢制限を考慮する(ブライダルは若い方が有利)
- 接客経験やサービス業経験をアピールする
ブライダル業界は華やかなイメージがありますが、実際は長時間労働で給与も高くありません。葬祭業界は24時間対応で不規則な勤務になります。どちらの業界も、お客様の人生の大切な瞬間に寄り添える仕事という点でやりがいを感じられる方に向いています。
未経験から目指す場合は、職業訓練で基礎知識を習得し、資格を取得した上で、まずは周辺職種やアルバイトからスタートし、実務経験を積みながらキャリアアップしていくのが現実的なルートです。
よくある質問
職業訓練を受ければブライダル業界に就職できますか?
職業訓練を受けただけでは就職は難しいのが現実です。ブライダル業界は実務経験者や専門学校卒業者が優遇される傾向があり、未経験の場合は年齢(20代〜30代前半)も重要な要素になります。訓練で基礎知識を習得し、ブライダルプランナー検定2級を取得した上で、まずはアルバイトやパートからスタートし、実務経験を積みながら正社員を目指すのが現実的なルートです。
ブライダルプランナー検定2級は必要ですか?
未経験からブライダル業界を目指す場合、この資格を取得していることが応募条件になっている求人も多いため、取得をオススメします。資格だけでは不十分ですが、最低限の知識を持っていることの証明になり、書類選考で有利になります。職業訓練でしっかり学習すれば、合格率は70〜80%程度で合格可能なレベルです。
年齢制限はありますか?
ブライダル業界、特にウェディングプランナーは若い女性を優遇する傾向が強く、未経験の場合は20代、遅くとも30代前半までが現実的です。ただし、式場スタッフやドレススタイリストなどの職種であれば、40代でも可能性があります。葬祭業界はブライダル業界よりも年齢制限が緩く、30代〜40代でも未経験から始められる可能性があります。
給与はどのくらいですか?
ウェディングプランナーの場合、未経験の正社員で年収250〜320万円、経験3〜5年で年収300〜400万円が目安です。アルバイトは時給1,000〜1,300円程度です。葬祭スタッフは未経験で年収250〜350万円、経験を積んで葬祭ディレクターになると年収350〜500万円程度です。どちらの業界も給与は高くありませんが、やりがいを重視する方に向いています。
土日祝日に休めますか?
ブライダル業界は土日祝日が繁忙期(結婚式が多い)のため、基本的に平日が休みになります。シフト制が多く、土日祝日に休むことは難しいです。葬祭業界は24時間365日対応が必要なため、シフト制で不規則な勤務になります。どちらの業界も、土日祝日に休みたい方には向いていません。
ブライダルと葬祭、どちらを選ぶべきですか?
ブライダルは華やかで人生の幸せな瞬間に立ち会える仕事ですが、年齢制限が厳しく、土日祝日勤務が中心です。葬祭は人生の悲しい瞬間に寄り添う仕事で、精神的な負担は大きいですが、年齢制限が緩く、安定した需要があります。自分の年齢、ライフスタイル、どちらの仕事にやりがいを感じるかを考えて選びましょう。
未経験で40代でも就職できますか?
ブライダル業界のウェディングプランナーとして40代未経験での就職は非常に難しいです。ただし、式場スタッフやドレススタイリストなどの職種であれば可能性があります。葬祭業界は40代でも未経験から始められる可能性が高く、むしろ人生経験が重視される場合もあります。40代から目指すなら、葬祭業界の方が現実的です。