職業訓練受講給付金の月10万円だけでは生活が厳しいという方のために、求職者支援資金融資という制度があります。労働金庫(ろうきん)から低金利でお金を借りられる制度で、訓練期間中の生活費を補うことができます。
この記事では、求職者支援資金融資の審査条件、申込方法、返済の仕組みまで詳しく解説します。審査に不安がある方、返済がいつから始まるのか知りたい方もぜひ参考にしてください。
■目次
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求職者支援資金融資とは
求職者支援資金融資は、職業訓練受講給付金を受給している(または受給する予定の)方が、労働金庫(ろうきん)から融資を受けられる制度です。
職業訓練受講給付金は月10万円ですが、家賃や光熱費、食費などを考えると、これだけでは生活が厳しいという方も多いでしょう。そうした方のための追加の支援制度です。
重要なポイント:これは貸付制度であり、給付金ではありません。必ず返済する必要があります。金利は固定で年2.0%(信用保証料0.5%を含む)とされています。
参考(制度案内):厚生労働省「求職者支援資金融資のご案内」
融資額と受け取り方
融資の上限額
融資額は世帯の状況によって異なります。
- 単身者の場合:月額5万円 × 訓練月数(上限12ヶ月)
- 単身者以外の場合:月額10万円 × 訓練月数(上限12ヶ月)
例えば、単身者で3ヶ月コースの職業訓練を受ける場合、5万円 × 3ヶ月 = 15万円が上限となります。
受け取り方法
貸付金は、貸付実行時に口座へ一括で振り込まれます。毎月少しずつ受け取るのではなく、まとまった金額が入金される形です。
計画的に使わないと、訓練期間の途中で資金が底をついてしまう可能性があるため注意が必要です。
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審査について
求職者支援資金融資を利用するには、労働金庫(ろうきん)と信用保証機関の審査を通過する必要があります。
審査の基準
審査の詳細な基準は公開されていませんが、一般的には以下のような点が確認されます。
- 職業訓練受講給付金の受給資格があること(支給決定を受けていること)
- 返済する意思があると判断されること
- 信用情報に問題がないこと(過去の延滞や債務整理の記録など)
この融資は「職業訓練受講給付金を受給している(または受給予定である)」ことが大前提です。まずはハローワークで給付金の支給決定を受け、必要書類の交付を受ける必要があります。
審査に落ちることはあるのか
はい、審査に落ちる可能性はあります。特に以下のような場合は審査に通らない可能性があります。
- 過去にクレジットカードやローンの延滞がある
- 債務整理(自己破産、個人再生など)の記録がある
- 他に多額の借入がある
審査に落ちた場合でも、職業訓練受講給付金の受給自体には影響しません。融資を受けられないだけで、月10万円の給付金は引き続き受け取れます。
申込方法
申込の流れ
求職者支援資金融資の申込は、以下の流れで進めます。
- ハローワークで職業訓練受講給付金の支給決定を受ける
- ハローワークで融資の申込書類を受け取る(要件確認書など)
- ハローワークが発行する書類一式を持って、労働金庫(ろうきん)へ申込
- ろうきんと信用保証機関の審査
- 審査通過後、融資実行(口座へ一括入金)
申込時に必要な書類
ハローワークが発行する以下の書類が必要です。
- 求職者支援融資要件確認書の写し
- 求職者支援資金融資確認申請書の写し
- 職業訓練受講給付金支給状況(支給記録)の写し、または職業訓練受講給付金支給決定通知書
- 本人確認書類(運転免許証、健康保険証など)
手数料
申込事務手数料は無料です。ただし、融資を受ける際に必要な収入印紙代が別途かかります。
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返済について
返済期間
返済期間は融資額によって異なります。
- 融資総額50万円未満:5年以内
- 融資総額50万円以上:10年以内
返済開始時期と方法
返済は、まず貸付日の翌月末以降、毎月末日に口座から自動引き落としで行われます。
ただし、訓練期間中〜訓練終了後しばらくは元金が据え置かれ、訓練終了月の3か月後の末日までは利息のみの返済となります。訓練終了月の4か月後の末日以降、元利均等払い(元金+利息)での返済が始まります。
金利
固定金利で年2.0%(信用保証料0.5%を含む)です。
銀行のカードローンなどと比べると、低い金利に設定されています。
担保・保証人
担保も保証人も不要です。ただし、ろうきんが指定する信用保証機関の利用が条件となります。
返済免除の特例はあるのか
求職者支援資金融資については、制度案内上、免除はありません。借りた金額と利息は返済が必要です。
一方で、2025年10月以降に開始された「リ・スキリング等教育訓練支援融資」では、就職後の賃金上昇など一定要件で債務残高の一部免除が制度として設けられています。ただし、これは別制度として案内されており、対象や併用可否などの条件も含めて必ずハローワークで最新の取り扱いを確認してください。
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求職者支援資金融資を利用する際の注意点
計画的な利用が必要
貸付金は一括で振り込まれるため、計画的に使わなければ訓練期間の途中で資金が底をついてしまう可能性があります。毎月の生活費を計算し、使いすぎないように注意してください。
返済は必須
これは給付金ではなく融資(貸付)です。免除要件を満たせば返済が不要になる、という制度ではありません。訓練終了後、就職できなかった場合でも返済義務は残ります。
返済が滞ると信用情報に傷がつき、将来的にクレジットカードやローンの審査に影響する可能性があります。
審査に時間がかかる場合がある
ろうきんと信用保証機関の審査には一定の時間がかかります。訓練開始までに余裕を持って申込を行うようにしてください。
よくある質問
職業訓練受講給付金を受けていないと利用できませんか?
はい、求職者支援資金融資は職業訓練受講給付金を受給している方が対象です。給付金を受けていない方は利用できません。
審査に落ちた場合、再申込はできますか?
審査に落ちた理由によります。信用情報に問題がある場合は、その問題が解消されない限り再申込しても難しいでしょう。ハローワークや労働金庫に相談してみてください。
融資を受けた後、訓練を途中でやめた場合はどうなりますか?
訓練を途中でやめた場合でも、融資の返済義務は残ります。また、職業訓練受講給付金の受給も停止されるため、収入がなくなった状態で返済を続けなければならなくなります。訓練は最後まで続けることが重要です。
訓練終了後、すぐに就職できなかった場合でも返済は必要ですか?
はい、必要です。返済は利息のみの期間をはさんで元利均等払いへ移行しますが、就職の有無にかかわらず返済義務は発生します。返済が難しい場合は、早めに労働金庫に相談してください。
単身者かどうかはどのように判断されますか?
同一生計の家族がいるかどうかで判断されます。一人暮らしであっても、生計を一にする配偶者・子・父母がいる場合は「単身者以外」と扱われることがあります。詳しい判定基準はハローワークで確認してください。
返済が難しくなった場合はどうすればいいですか?
返済が難しくなった場合は、すぐに労働金庫(ろうきん)に相談してください。返済計画の見直しなど、相談に応じてもらえる可能性があります。何も連絡せずに滞納すると信用情報に傷がつくため、必ず早めに相談することが大切です。
以前あった「返済免除の特例」は本当になくなったのですか?
求職者支援資金融資については、制度案内上「免除はありません」とされています。一方で、別制度として「リ・スキリング等教育訓練支援融資」では免除制度が設けられています。自分がどの制度の対象になるかは条件によって変わるため、ハローワークで最新の取り扱いを確認してください。