「MOSって国家資格じゃないの?」
「TOEICって公的資格だと思ってた」
資格を調べているとここで迷う人はかなり多いです。そしてネット上での説明がバラバラなので余計に分かりにくくなっています。
この記事では、国家資格・公的資格・民間資格の違いを整理し、MOS・TOEIC・簿記・英検など「結局これはどれ?」に答えていきます。
■目次
資格は3種類に分かれる|「どこが実施・認定しているか」で考える
資格は、どこが制度として定め、誰が実施し、どのような形で公的に関わっているかで大きく3つに分けて説明されます。
- 法律に基づいて国が制度化しているもの:国家資格
- 民間団体が実施しつつ、官公庁の後援・認定・許可などが関わるものとして扱われる:公的資格
- 民間企業・団体が独自に実施・認定している:民間資格
※大事なポイント。
「公的資格」という言葉は、国家資格のように法律上の厳密な分類名として統一されているわけではありません。実務上は「官公庁の関わりがある民間資格」をまとめてそう呼ぶケースが多いです。この前提を押さえるだけで、話が一気に分かりやすくなります。
国家資格とは|法律で定められた資格
国家資格とは、法律によって制度や試験が定められている資格のことです。
国や国から委託された団体、地方自治体などが試験を実施します。国家資格は社会的な信頼性が高く資格がないと業務に従事できない「業務独占資格」も多いのが特徴です。
国家資格の特徴
- 法律に基づいて制度化されている
- 免状・免許・登録証などの形で資格が付与されることが多い
- 資格がないと仕事ができない(または業務範囲が制限される)ものがある
- 実務経験や研修が必要な資格もある
主な国家資格一覧
- 医師、薬剤師、看護師、保育士
- 弁護士、税理士、行政書士、社会保険労務士
- 建築士、栄養士、調理師、教員
- FP技能士(ファイナンシャル・プランニング技能士)
- キャリアコンサルティング技能検定
- 社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士
- フォークリフト運転技能者、危険物取扱者、クレーン運転士、ボイラー技士 など
国家資格のメリット・デメリット
メリット:
- 社会的信頼性が高い
- 職種によっては就職・転職で明確に有利になる
- 業務独占資格は働き方や収入が安定しやすい
- 一度取得すれば基本的に長期で活かせるものが多い
デメリット:
- 難易度が高いものが多い
- 受験資格に実務経験や学歴が必要な場合がある
- 取得までに時間とコストがかかる
公的資格とは|官公庁が関わる「民間資格」として扱われるもの
公的資格は、民間団体や公益法人などが実施する資格のうち官公庁の後援・認定・許可などが関わっているものとして紹介されることが多い資格です。
公的資格は「国家資格ほどの法的な強制力はない」が、社会的に評価されやすい形になっている、これが本質です。
公的資格の特徴
- 実施主体は民間が多いが、官公庁の関与がある形として扱われる
- 国家資格ほどの法的拘束力はない
- 知名度が高く、就職や実務で評価される資格も多い
- 受験資格の制限が比較的少ないものが多い
主な公的資格として紹介されることが多い資格
- 簿記検定(日商簿記) - 商工会議所が実施
- 実用英語技能検定(英検) - 民間が実施し、官公庁の後援が付く形で紹介されることがある
- 秘書検定
- 介護職員初任者研修
- 介護支援専門員(ケアマネージャー)
- 販売士検定、カラーコーディネーター検定 など
※「公的資格かどうか」は、後援・認定・許可などの関与の形によって説明が分かれる場合があります。ただ、学ぶ側としては「官公庁の関与がある資格として扱われるか」を基準に整理すると迷いません。
民間資格とは|企業や団体が独自に認定する資格
法的根拠によらない資格試験・検定がこれにあたります。
民間の団体や企業が試験を実施して認定する資格で共通ルールはありません。国家資格とは異なり制度上の縛りが少ないため、社会のニーズに合わせて内容が進化しやすいのが強みです。
「民間資格は価値がない」というのは誤解です。実務で使われている民間資格は、就職・転職で普通に強いです。
民間資格の特徴
- 民間企業や団体が独自に認定
- 実務に直結するスキルを証明できるものが多い
- 有効期限・更新が必要なものがある
- 技術の変化に合わせて内容が変わりやすい
主な民間資格一覧
- TOEIC
- MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
- 医療事務系資格、メディカルクラーク
- 産業カウンセラー
- アロマテラピー検定、ネイリスト技能検定試験 など
MOS・TOEICはどれ?結論
- MOS:民間資格(ベンダー資格)です。事務職・バックオフィス系では「できる人」の証明として効きます。
- TOEIC:民間資格(英語試験)です。英語を使う職種・企業では評価材料になりやすく、点数が高いほど武器になります。
MOSもTOEICも、取って終わりではなく「使える形」にすると強い資格です。
履歴書に書けるだけでなく面接で具体的に語れるからです。これは無駄になりません。
よくある質問(FAQ)
MOSは何資格ですか?
MOSは民間資格です。マイクロソフト社が認定するベンダー資格で、Word・Excel・PowerPointなどのスキルを客観的に証明できます。
TOEICは公的資格ですか?
いいえ、TOEICは民間資格です。
ただし、英語を使う仕事を目指すなら、点数はそのまま評価材料になります。高得点は武器です。
簿記は国家資格ですか?
日商簿記は国家資格ではありません。
一般には、商工会議所が実施する代表的な検定として、公的資格として紹介されることが多い資格です。経理・会計職では評価されやすい定番です。
英検は国家資格ですか?
英検(実用英語技能検定)は国家資格ではありません。
民間が実施する検定で、官公庁の後援が付く形で紹介されることがあるため、公的資格として扱われる文脈で語られることがあります。
公的資格と民間資格の違いは何ですか?
ざっくり言うと、
公的資格:民間が実施していても、官公庁の関与(後援・認定・許可など)がある形として扱われるもの。
民間資格:企業や団体が独自に実施・認定するもの。
ただし、就職や実務での強さは「分類」より「その業界で使われているか」で決まることが多いです。
資格の信頼性はどう見分ければいいですか?
次の3つで判断するとブレません。
- ①どこが実施・運営しているか(国/自治体/団体/企業)
- ②法律で制度化されているか(国家資格はここが強い)
- ③求人や現場で実際に使われているか(ここが一番大事)
まとめ
- 国家資格:法律で制度化されている資格(信頼性が非常に高い)
- 公的資格:民間が実施し、官公庁の関与がある形として紹介されることが多い資格
- 民間資格:企業や団体が独自に実施・認定する資格
資格の分類は大事ですが、「国家資格かどうか」だけで価値は決まりません。実務で使われている資格は民間でも普通に強いです。
採用側が見ているのは、資格よりも実際にその資格を仕事でいかせるのかです。
使えない資格をもっていても意味がありません。だからこそ資格を選ぶときは分類だけでなく、求人票や職種の要件を見て「使える資格」を選ぶのが正解です。
ちなみに民間資格は個人でも作ることができます。「チョコレート検定」「コロッケ検定」など、独自性のある資格も数多くあります。ただし資格として広く認知されるには運営団体の信頼性や実績が重要です。