職業訓練では、パソコンスキルや専門知識だけを学ぶのではありません。就職に必要なスピーチ力やコミュニケーション能力も訓練の一部です。
「人前で話すのが苦手だから職業訓練を躊躇している」という方もいるかもしれません。この記事では、職業訓練でどんなスピーチがあるのか、具体的にどのような場面で発表するのか、そして人前で話すことが苦手な人でも大丈夫なのかを詳しく解説します。
■目次
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職業訓練にスピーチはあるのか
結論から言うと、ほとんどの職業訓練校でスピーチの機会があります。
職業訓練は「就職するための訓練」であり、単に技術を学ぶだけではなく、就職後に必要なコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力も身につけることが目的です。そのため、人前で話す訓練も重要なカリキュラムの一部として組み込まれています。
ただし、訓練校によってスピーチの頻度や内容は異なります。毎日朝のスピーチがある訓練校もあれば、週に数回程度の訓練校もあります。
職業訓練で行われるスピーチの種類
職業訓練では、さまざまな場面で人前で話す機会があります。主なものを以下にまとめました。
自己紹介
訓練初日や定期的に行われる自己紹介です。名前、年齢、職歴、訓練を受ける理由、目標などを話します。初日の自己紹介は緊張するかもしれませんが、全員が同じ立場なので安心してください。
朝のスピーチ・帰りのスピーチ
多くの訓練校で実施されているのが、朝や帰りの時間に行う3分間スピーチや5分間スピーチです。
テーマは自由な場合もあれば、「就職活動について」「自分の趣味」「最近のニュース」など、あらかじめ決められている場合もあります。
日替わりで担当者が回ってくるため、訓練期間中に何度か順番が回ってきます。
日直の仕事
日直が朝礼や終礼で連絡事項を伝えたり、クラスをまとめる役割を担う訓練校もあります。
自薦求人の紹介
ハローワークや求人サイトで見つけた求人を、クラスメイトに紹介する時間が設けられていることがあります。自分がおすすめする求人について、なぜその求人が良いと思うのかを発表します。
自分自身についてのプレゼンテーション
PowerPointなどのプレゼンテーションソフトを使って、自分の経歴やスキル、強みなどを紹介する機会もあります。就職活動の面接を想定した実践的な訓練です。
グループワークでの発表
少人数のグループに分かれて、あるテーマについて話し合い、まとめた内容をクラス全体に発表することもあります。
【アドバイス:リーダーシップを発揮するチャンス】
グループワークでは「何を話せばいいかわからない」と全員が不安を感じています。沈黙が続くことも珍しくありません。そんな時こそ、「私が司会をやります」や「タイムキーパーをやります」と、自分から役割を引き受けてみてください。
うまくまとめる必要はありません。「進行役をやろうとした」という姿勢そのものが評価されます。職業訓練は就職の練習の場ですから、ここでリーダーシップを発揮した経験は、実際の面接での強力な自己PRの材料になります。
【実践例】グループワークが止まった時の進め方
- 最初にゴール確認:「最終的に“何を”発表するか(結論・提案・要点3つなど)を先に決めましょう」
- 時間を区切る:「残り10分で意見出し、次の5分でまとめ、最後の5分で発表練習にします」
- 全員の発言を引き出す:「一人30秒ずつで、賛成・反対・気になる点を言いましょう」
- まとめ方を宣言する:「いま出た意見を“結論→理由→具体例”の順に並べます」
- 確認して前に進む:「この方向でまとめますが、違和感ある人はいますか?」
【そのまま使える一言フレーズ】
- 「まず結論を決めてから、理由と具体例を集めましょう」
- 「意見は否定せずに一旦全部出して、後で整理します」
- 「発表の担当は、司会・書記・発表で分けると進みます」
面接練習
就職支援の一環として、模擬面接が行われます。クラスメイトや講師の前で面接を受ける練習をすることで、本番の面接に備えます。

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スピーチのテーマ・例文と構成テクニック
「スピーチで何を話せばいいのかわからない」という不安を持つ方もいるでしょう。ここでは、よくあるテーマと、話しやすくなる「構成のテクニック」を紹介します。
よくあるテーマ
- 自己紹介(趣味、特技、好きな食べ物など)
- 職業訓練を受けようと思った理由
- 将来の目標、就きたい仕事
- 最近気になったニュース
- 週末の出来事
- おすすめの本や映画
- 就職活動の進捗状況
- 今日学んだこと
テーマは訓練校によって異なりますが、基本的には日常的な話題や就職活動に関する内容が中心です。
職業訓練のスピーチは、立派な話をする場所ではありません。聞き手(クラスメイト)がほしいのは、だいたい次の3つです。
- 聞き取りやすい(結論がわかる、話が迷子にならない)
- 少しでも役に立つ(小さな学び、気づきが1つある)
- 場が和む(共感できる、質問が1つある)
【実践テクニック】3分間スピーチの構成例
スピーチだからといって、高尚なことを話す必要はありません。些細な日常の出来事で十分です。大切なのは「どう話すか」です。以下のパターンを参考にしてみてください。
【結論】3分間スピーチは「結論→具体→学び」の3点セットが最強です。最後に一言だけでも「就職(仕事)」に接続すると、職業訓練のスピーチとしてきれいにまとまります。
パターン1:一点突破型(ひとつのことを深掘りする)
出来事をダラダラと羅列するのではなく、一つのことだけを詳しく話すと、時間が埋まりやすく、話もまとまります。
悪い例(羅列):
「週末は掃除をして、買い物に行って、夜はカレーを作りました。おいしかったです。」(これでは30秒で終わってしまいます)
良い例(深堀り):
「週末にカレーを作りました。特に『玉ねぎを飴色になるまで炒めること』だけにこだわりました。普段は面倒でやらないのですが、40分かけて炒めたら驚くほど味が変わりました。この経験から、仕事でも『ひと手間』を惜しまないことの大切さを再確認しました。」
このように、最後を無理やりにでも「仕事」や「訓練」への学びに繋げると、職業訓練のスピーチとして綺麗にまとまります。
【就職につなげるコツ】最後の1文だけ、次のどれかにすると一気に“訓練っぽいスピーチ”になります。
- 「仕事でも、まずは基本を丁寧にやろうと思いました」
- 「就職活動でも、準備のひと手間を増やします」
- 「訓練でも、わからない所をそのままにせず質問します」
パターン2:問いかけ型(聞き手を巻き込む)
緊張して早口になってしまう方は、冒頭で聞き手に質問を投げかけるのがおすすめです。場が和み、自分も落ち着くことができます。
例文:
「皆さん、最近『ありがとう』と言葉に出して言いましたか?(ここで一呼吸置く)
私は昨日、コンビニの店員さんに意識して言ってみました。すると…」
一方的に話すのではなく、会話の延長のような気持ちで話すと、プレッシャーが少し和らぎます。
【就職に寄せるなら】最後にこう結ぶと自然です。
「面接でも、相手の目を見て感謝を言える人でいたいと思いました。」
【苦手な人向けの小ワザ】3分間スピーチは、完璧に暗記しないほうが安全です。メモは「3行」だけ作ると、忘れても戻れます。
- 1行目:今日話す結論(何の話か)
- 2行目:具体例(1つだけ)
- 3行目:学び(仕事・就職につなげる一言)
人前で話すのが苦手な人でも大丈夫か
「人前で話すのが苦手だから、職業訓練を受けるのをためらっている」という方もいるかもしれません。
しかし、安心してください。職業訓練の受講生の多くは、人前で話すことに慣れていない方ばかりです。年齢も経歴もバラバラで、20代の方も60代の方も、同じようにスピーチに挑戦しています。
職業訓練は練習の場
職業訓練は、社会に出る前の練習の場です。たとえうまくスピーチできなかったとしても、何に影響するのでしょうか。
実際の仕事では失敗は許されないかもしれませんが、訓練校ではいくらでも失敗できます。失敗するからこそ反省し、次に活かすことができるのです。
「失敗してもいい場だ」と割り切って、思い切って挑戦しましょう。
自分を良く見せようとしなくていい
人前で話すのが怖くなるのは、自分を良く見せようとするからです。自分を着飾ったり、カッコつけたりすることに気が行くと、失敗が怖くなります。
ありのままの自分で話せば大丈夫です。クラスメイトも同じように緊張しているので、温かく見守ってくれます。
回数を重ねれば慣れる
最初は緊張するかもしれませんが、回数を重ねるうちに必ず慣れてきます。訓練期間中に何度もスピーチの機会があるため、徐々に人前で話すことに抵抗がなくなっていきます。
これは、就職後の仕事でも大いに役立つスキルです。
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スピーチがない訓練校もあるのか
訓練校によっては、スピーチの機会が少ない、またはほとんどない場合もあります。
しかし、職業訓練の目的は「就職すること」です。就職後の仕事では、上司や同僚とのコミュニケーションや、会議での発言など、人前で話す場面は避けられません。
スピーチがあるかないかを気にするよりも、「この訓練で自分が成長できるか」を重視して訓練校を選ぶことをおすすめします。
就職支援の内容
職業訓練では、スピーチやコミュニケーション能力の向上だけでなく、以下のような就職支援も行われます。
- キャリアコンサルティング(個別の就職相談)
- ジョブ・カード作成
- 職業講話(企業人の話を聞く)
- 応募書類作成(職務経歴書、自己PR書)
- 面接対策
- ビジネスマナー
- コミュニケーションスキル
これらの就職支援は、年齢や社会人経験に関係なく、全員が対象です。20歳の方も60歳の方も、同じ内容の就職支援を受けます。
社会人経験が長い方にとっては「今更」と感じる内容もあるかもしれませんが、改めて基本を見直す良い機会になります。
よくある質問
職業訓練のスピーチは毎日ありますか?
訓練校によって異なります。毎日朝のスピーチがある訓練校もあれば、週に数回程度の訓練校もあります。説明会や見学の際に、スピーチの頻度について確認することをおすすめします。
スピーチで何を話せばいいかわからない場合はどうすればいいですか?
テーマが指定されている場合はそのテーマに沿って話せば大丈夫です。自由テーマの場合は、週末の出来事や最近のニュース、自分の趣味など、日常的な話題で構いません。無理に立派なことを話そうとせず、自分の経験や考えを素直に話しましょう。
人前で話すのが本当に苦手なのですが、スピーチを避けることはできますか?
基本的にスピーチは訓練の一部なので、避けることは難しいです。ただし、訓練校は失敗しても大丈夫な練習の場です。最初は緊張するかもしれませんが、回数を重ねるうちに必ず慣れてきます。これを機会に、人前で話す練習をしてみてはいかがでしょうか。
グループワークは必ずありますか?
ほとんどの訓練校でグループワークは実施されています。グループワークでは、チームで協力して課題に取り組み、その成果を発表します。コミュニケーション能力やチームワークを学ぶ重要な機会です。
スピーチがうまくできなかったら訓練に影響しますか?
スピーチのうまさが訓練の修了や就職に直接影響することはありません。大切なのは、積極的に参加しようとする姿勢です。うまく話せなくても、誠実に取り組んでいれば問題ありません。
社会人経験が長いのですが、就職支援は受けなければいけませんか?
はい、就職支援は全員が対象です。社会人経験が長い方でも、基本を見直す良い機会になります。また、最近の就職活動の傾向や、応募書類の書き方の変化など、新しい情報を得られることもあります。
スピーチの時間は何分くらいですか?
訓練校によって異なりますが、3分間スピーチや5分間スピーチが一般的です。長くても10分程度です。短い時間で要点をまとめて話す練習にもなります。