職業訓練の役に立つ話

職業訓練に通えば就職できるのか?

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職業訓練に通えば就職できるのでしょうか?
職業訓練を検討している人にとっては、一番気になることろではないでしょうか。

実際に厚生労働省が公表している「求職者支援訓練」の就職率は平成28年度で63.4%(実践コースの平均)です。この数字は訓練終了後3ヶ月以内での就職状況になります。

平成27年度の就職率:61.0%
平成28年度の就職率:63.4%

分野別就職状況

何を元に就職を定義しているかというと、「訓練終了後3ヶ月以内の就職」「雇用保険に加入していること」の2点です。訓練終了後、3ヶ月以内に雇用保険に加入するような仕事に就いた場合に就職したとみなされます。

雇用保険の加入条件とは以下の条件を満たすことです。

1.1週間の勤務時間が20時間以上であること
2.31日以上引き続き雇用されることが見込まれること

決してこの雇用保険の加入条件は厳しくありません。1日5時間、週4日のパートでも良いわけです。

以下のケースは就職率には含めません。
・訓練終了後3ヶ月の間に就職が決まったが、就業日は3ヶ月過ぎてからである。
・働いてはいるが雇用保険には入っていない。

個人的な感想ですが、この数字は少ないと感じています。

残念ながらこの分野別のグラフは、その分野に関連している就職かどうかは問われていません。
仮に医療事務の訓練を受けて、その後一般事務職に就職しても就職率としてカウントされます。ですので、この分野に行ったからと言ってその分野に就職したというわけではありません。

 

数字で見る職業訓練の受講者数と求人倍率の関係

求職者支援訓練の就職率:約63%
公共職業訓練の就職率 :約70%

数字だけ見れば「職業訓練に通えば3人に2人は就職できる」ということが言えます。

職業訓練のコースは大きく分けて「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」の2つに分かれます。

・公共職業訓練は主に雇用保険受給資格者向け(失業保険が受けられる方)
・求職者支援訓練は主に失業保険がない方向けの訓練です。

公共職業訓練の受講者の方は訓練に通う直近まで仕事をしていた人がほとんどです。
求職者支援訓練は、専業主婦の方や失業期間が長い人が多い。

そのために「就職率は公共職業訓練が高い」ということが言えると思います。
前職とのブランクが少ないため採用に繋がりやすいからです。

下のグラフはどれくらいの方が職業訓練を受けているのかのグラフです。
「求職者支援訓練」の年度ごとの受講者数推移です。(平成23年10月から平成29年3月まで)

求職者支援訓練受講者推移
(注意)平成23年度は10月~3月までの半年間の数値です。

この数字を見ればわかるように、職業訓練の受講者数は年々少なくなっています。
平成23年度は10月からの数字なので参考にはなりませんが、平成24年度に比べれば、平成28年度は半分以下です。

これは有効求人倍率(下のグラフ)との関係があります。

(出典):厚生労働省:求人倍率長期時系列表 e-Stat

求人倍率の推移

求人倍率とは、以下の計算式になります。

求人倍率:求人数÷求職者数

求職者(仕事を探している人)1人あたり何件の求人があるかということです。
年度ごとに見ていくと、求人倍率は右肩上がりに伸びています。それだけ求人数が増えたということです。

求人数(仕事)が増えたということは就職しやすくなったと言えます。
職業訓練への応募者が年々減ってきているということは、職業訓練に通わなくても就職できているということに繋がってきます。

平成21年が一番ひどく、求人倍率は0.45倍でした。単純に今は3倍以上の仕事があるというです。

上記数字より、求人が減ると職業訓練に通う人が多くなり、求人が増えると職業訓練に通う人が少なくなるということがいえます。

必ずしも希望の仕事に就職できるとは限らない

求人が増えてきているのに実際の就職率はあまり変わりません。おおよそ6割から7割です。

それは何故かと言うと、必ずしも希望している仕事が増えてはいないからです。
例えば事務職を見てみましょう。

平成29年度の東京都の「事務職の求人倍率」は0.28です。ちなみに「会計事務」は0.5となります。
求人倍率は1倍を超えているのに対し、事務職に限ってみれば0.28という数字が実情です。

ではこの求人倍率を押し上げている仕事は何かというと、介護(3.65倍)や土木(5.65倍)建築(4.74倍)などです。

詳しい詳細は以下のページをご覧ください。
就職しやすい職業、就職しにくい職業一覧

せっかく職業訓練に通ったのに希望の職に就けず、結局別な仕事に就いた人は少なくありません。
コースによっては、半数以上が希望職以外での就職ということもあります。

職業訓練に通えば就職できるのか、まとめ

  • 就職率は60%~70%
  • 職業訓練への受講者数は年々減少している
  • 求人倍率は年々改善している
  • 求人倍率は職種によって偏りが大きい

上記のことから「たとえ職業訓練に通っても、希望する仕事の求人が少なければ就職は難しい」ということが言えます。

もちろん職業訓練に通わなければ更に難しい結果になることでしょう。

現在はある程度「仕事ができればどこでも良い」ということであれば、就職はしやすくなりました。
しかし職種を絞ってしまうと、やはり就職は難しい。

特に事務職は今後も厳しくなります。更にIT化が進むからです。IT化が進めば作業効率が良くなり必要な人数も少なくて済みます。そして正社員から派遣、パートにシフトしていくでしょう。
これからは「事務の仕事だけ」では食べていけなくなります。

事務の仕事に「何らかのプラスα」が必要です。たとえば、ホームページが作れる、ITに強い、経理ができる、英語が使えるなど。

職業訓練を受講するにしても、この「プラスαの部分を強化する」という目的で望むほうが、就職にはつながりやすいでしょう。

 

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